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君の人生、変えてあげる。
官能リレー小説 - 学園物

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君の人生、変えてあげる。 33


皐ちゃんに凛ちゃん、操ちゃんと、まだ名前や顔がよくわからない人も数人…
先ほどの話の流れで、部活について尋ねてみると

「あんまり興味がわかなくてね…ひーちゃんからは文芸部に誘われてるんだけど」
とは皐ちゃん。
「来週の月曜、見学してみるけど、よければ一緒に」
「うん、それまでに考えとく」
と笑顔を見せる。

凛ちゃんは活発なイメージがあるだけにここにいるのは意外だと言うと
「まあ昔はやってたんだけどね。大怪我して、それ以来は何もやってないよ」
「そうなんだ…」

 大怪我、となると、これ以上聞きづらいな…

 「みさちゃんは?」
 「次回の改選で生徒会本部役員に立候補しようと思ってる」
 「お姉さんに誘われて?」
 「そういう訳じゃないけど、姉を見てると充実してそうだし…そう、たっくん、どうする?って、姉に聞かれた」

 やりたくないのではないが、正直、まだ考えが進んでいない。
 「もし、やらなくても、全校に知ってもらう代替案として、全校朝礼で紹介してもらう、というのも、姉は考えてるみたい」

「そうなんだ…」
大勢の人たちの前で話すことなんて今までなかったし、あまり得意ではないので、いざそう決まってしまったら大変だ。
…そもそも生徒会役員選挙に出ること自体まだ何も決めていないのに。

「たっくんが生徒会ね、なかなか良いんじゃない?」
「インパクトありそうだね」
凛ちゃんと皐ちゃんが言う。

「うーん…」
 僕が答えられないでいるうちに、みさちゃんは続けた。
「立候補するなら、選管に届け出るの。うちのクラスでは、綾ちゃん…長門綾ちゃん」

 みさちゃんは目で、綾ちゃんを示した。白い…第一印象は、それ。
 ケーキを食べながら、席に座ってなにか本を読んでいて、あまりこの場に参加している感じは薄かった。
 綾ちゃんは、その前までの会話を知って、本を閉じて僕の方に歩いてきた。
「立候補するなら、推薦人1名とともに、所属クラスの選管に届け出る…」
 綾ちゃんは、淡々と、まるで条文でも読むかのように、立候補してから選挙までの手続きなどを語った。
「…候補者の政見を説明するために、立会演説会、クラス回りのいずれか、または、両方を、行うことができる…」

そう淡々と説明する綾ちゃんに、僕は何も言い返すことが出来ないでいると
「…君と一緒に生徒会の仕事が出来るのなら、私も嬉しく思う…」
そう言って、微かに微笑む綾ちゃん。
…ドキッとした。心を奪われる感じがした。

そう言うと、綾ちゃんはまた椅子に腰掛け、本を開いてそれに視線を落とす。
「まあ、ああいう子だけど、いざというときは頼りになるよ」
みさちゃんが言う。

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