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君の人生、変えてあげる。
官能リレー小説 - 学園物

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君の人生、変えてあげる。 276

 そして、僕も伝えなくてはならないと思った。
 僕はいったん景さんを離した。
「僕の体も…こんなふうなんです」
 僕はTシャツとブラウスを一気に脱いだ。

 「君も、こんな…」
 景さんは、僕の傷だらけの体を見て、目を覆った。
 
「僕も、理不尽な言いがかりからこんな傷をつけられて、苦しんでました…でも、景さんはそれ以上だと思います。よく耐えて、ここにいられると…僕らが出会えたのも、何かの運命でしょうか」
「運命……そうかもね」

景さんは僕の顔を見つめる。

「酒本くん、ありがとう。こんな私に勇気を持たせてくれて。そして、ここに来てくれて。だから、私も…君にできる限り協力する」
「こちらこそ…ありがとうございます」

「もう一つ、お願いしてもいいかな」
「はい、なんでも」
「私の、本当の、初めての相手になってくれない、かな」

 景さんは、真剣な表情で僕を見つめた。
「はい、僕で、お役に立てるのなら」
 それを聞いた景さんは、もう一度一歩歩み寄って、目を閉じた。
 「そのとき、キスとかは、無かった…まず、ほんとうのファーストキスを」

一つ一つ、言葉を紡ぐ景さんに、その思いに応える。
景さんの身体を抱きしめ、顔を近づける。
折れてしまいそうなくらい細い。それでも、胸の膨らみは豊かに感じた。

「んっ…」
「ん、ん、ぅ、っ…」
唇が重なる。
初めての景さんに配慮して、いきなりの深いキスは遠慮しよう、と思った。

 唇をつけたキスは、時々角度を変えながら、長く続いた。
 そして、景さんの方から、少しだけ舌を接して、唇は離れた。
「ありがとう、愛があるって、こんな感じなのかも、って、思える」
 景さんは少し笑顔を浮かべてそう言い、肩をはだけさせた状態だったブラウスを下に落とし、ずらした状態だった下着も取り去った。

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