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君の人生、変えてあげる。
官能リレー小説 - 学園物

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君の人生、変えてあげる。 274

その顔は晴れやかだった。
少し前まではライバル、いや敵?と思って怖れていた人だけど、こうして話す機会を得て、誤解も解けたなら本当に良かった。

「酒本くんのこと、応援させてもらっていい?」
「期待に応えられるかはわからないけど、頑張るよ」

 「あと、長沢さんとも、その時はちょっと話しにくかったけど、今は話せるようになったんだ」
 そう言って藤澤さんは遥ちゃんの方を向いた。
 「長沢さんが話しかけてくれて、よかった。ありがとう」 
 「そんな、前まで話しづらい雰囲気作っちゃっててごめんね」
 「それで、美術なんだけど、あたしたちもモデルの順番廻ってきたら脱ごうと思ってるんだ。ついたてを用意してもらうことできるかな?そんな全身隠れるような高さじゃなくて、このくらいでいいから」
 藤澤さんは、胸より下が隠れる高さくらいを手で示した。
 「それでこの辺を囲んでもらってあたしとかはこの中でモデルをやる」
 藤澤さんは指で美術室の中の一つの机を囲むような絵を描いた。
 遥ちゃんは僕の方を向いた。
 
 「たっくんは、それで、壁ができたような感じとかは、しない?」
 「壁なんて、そんな。むしろ、それで安心してもらえるなら、それが一番いいよ」
「ついたてを使えるかどうか、次の授業の前に先生に相談してみようか」
「きっとダメだとかは言わないはずだよ」
飛鳥ちゃんと香里ちゃんも言う。
その後も美術の授業の計画や、お互いに自己紹介したりして和やかな空気のままお昼は終わった。

食器を返却した後、みんなを待っている間に僕のところに景さんがやってきた。
「酒本くん…放課後時間ある?2人で話をしたいんだ」

 管 景さん。生徒会の会計。前に選挙のこととかいろいろ教えてくれた方。
「あ、はい。大丈夫です」
「じゃあ、まずはこないだの場所で待ってる」
 景さんは、そう言うと、他の人が来る前にすっと去って行った。


表情も口調も変わらず淡々と喋る、不思議な人だ。
ただしこの学校ではとびきりの美人だから目立つ。僕も正直ドキドキする。
…笑顔になったらもっといいのにと思う。

午後の授業も難なく消化し放課後。
約束通り僕はこの前と同じ…資料室に向かう。滅多に人の来ない場所だ。

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