君の人生、変えてあげる。 271
「ああ…すごい…たっくんのすごく熱い」
「海里ちゃん…良かったよ」
「ふふっ、今度は2人きりがいいかなぁ」
僕から離れて溢れる精液を拭く海里ちゃん。その顔は笑顔だった。
「さあ、早くしないとね」
「海里、たっくん、行くよ〜」
純菜ちゃんと有佳ちゃんが着替えながら呼んでいる。
僕たちは純菜ちゃん有佳ちゃんと一緒に一番最後にプールに着いたがそんなに目立ってしまうことはなかった。
プールサイドへのシャワーで、僕は海パンの上から洗おうとする。
ふと、海里ちゃんを見ると水着の股の部分に手を入れて洗っていた。僕と目が合った海里ちゃんはちょっと恥ずかしそうに笑った。
僕も、海パンの中に手を入れて洗った。
“宿泊研修で疲れているでしょう”というようなことを菜々子先生は言い、この日の水泳は軽めに終わった。
2時間目を過ぎ、3時間目は2組と合同の美術の時間。
そう、ここに、これまで話にだけ出てきた藤澤未華子さんがいるはずなのだが、実はどの子なのかまだ分からない。
美術室に入り、自分の使う席に物を置きながら見渡す。
2組の子たちは前の授業が体育だった僕らよりもやってくるのが早い。
ほとんどの子は席で待っている。
奥の方で僕をチラチラと見ている女の子が気になった。
かなり長い黒髪の子。背中くらいまでありそうだ。
彼女が藤澤さん…なのかな…?
「おはよう、たっくん」
「おはよう、遥ちゃん」
横から2組の委員長、遥ちゃんが声をかけてくれた。
「何キョロキョロしているの?」
そう見えてしまったのか…
僕は遥ちゃんに近づき、まわりに聞こえないように、藤澤未華子さんはどの人だろう、と思っていた。それはこういう理由で、と説明した。
「なるほど」
遥ちゃんは納得したように頷き笑った。
「たっくん、どうしたの?」
2人で話していると飛鳥ちゃん、香里ちゃん、皐ちゃんが美術室にやってきていた。
「アス、どうする?そろそろたっくんと未華子ちゃんを合わせても大丈夫かな」