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君の人生、変えてあげる。
官能リレー小説 - 学園物

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君の人生、変えてあげる。 269

???
後ろで梨奈ちゃんがそんなことを言った。
その時はまだ、僕はそれが何なのか理解できなかった。

朝のHRは手短に終わる。
金曜の朝一は体育。水泳の授業だ。
水着を持ってみんなと一緒に更衣室に向かう。

 みな手早く脱いでいく。
 僕も手早く、いつものように裸になる。
 「ねえ…抱きしめても…いい?」
 全部脱いだところで、さきの発言の梨奈ちゃんが、もうすっかり脱いで僕の前に立ってそう言った。
 「えっ、あ、うん」
 梨奈ちゃんはそう聞くと直ちに僕の腰を引き寄せ、体を密着させて、キスした。
 その後直ちに文乃ちゃんが続き、そのあとそれを見ていた莉緒ちゃんが、多少ためらいながらも、続いた。

 「あの、みんな、手を動かしながら、聞いてくれる?」
 自身もすべて脱ぎ去った飛鳥ちゃんが話し始めた。
 「さっきの続きなんだけど…たっくんと仲良くなるのに、同じ部屋に泊まるとか、一緒にお風呂に入るとか、特別なことがないとなかなかできなかった…そういう…壁みたいのは、だんだんなくしていきたいと思うんだ」

周りから様々な反応がある。
驚く人、うんうんと頷く人、笑顔の人もいる。
僕も、少し今朝からの出来事には驚いたけど、飛鳥ちゃんの言うことはもっともだと思うし、誰とも壁、分け隔てなく仲良く接したいと思うのは本当だ。

飛鳥ちゃんは続けて言う。
「ただし、たっくんに迷惑は絶対かけないこと。たっくんだって気分や調子のすぐれないときは絶対あるから…」

 一様に肯定的な雰囲気が拡がる。
 おととい、きのうに夜を共にした人たちが、握手とか、ちょっと触れるとかしてきたあとに、そうでない、操ちゃん、楓ちゃん、麻由ちゃんと相次いで抱きしめあった。
 それに続き柚希ちゃんも来た。一瞬どうしようかと思ったが、不思議と、これまでの子と同じように、ごく普通に抱きしめあうことができた。柚希ちゃんも幸せそうな表情を見せてくれた。

 理恵子ちゃんはこの状況の中で、タオルで下半身を隠している数少ない一人だったが、僕に近づこうとして躊躇している様子だった。
 確かに胸が大きいのがコンプレックスと言っていたので、胸を出すだけで勇気が必要だったようだった。

「たっくん、仲良くしたくない人なんて、いないって言ってるよ」
 飛鳥ちゃんの言葉に、理恵子ちゃんは目を閉じて僕に近づく。
 僕は、そっと理恵子ちゃんの腰を引き寄せた。クラス最大の胸を体中で感じた。
 僕は目を閉じた理恵子ちゃんの唇にそっと唇を接した。理恵子ちゃんは、タオルの結び目を解いて、自らも僕の腰を引き寄せ、全身で僕を感じようとした。

 「あ、ごめんなさい…」

 ふと我に返ったらしい理恵子ちゃんは、なぜか僕に謝った。

「何で謝るの?」

 僕はそう言ったが、理恵子ちゃんは、タオルを元に戻し、目を伏せて後ずさりしていった。
 

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