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君の人生、変えてあげる。
官能リレー小説 - 学園物

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君の人生、変えてあげる。 27

 あとは、この授業は2組と合同なので、半分の女子からは物珍しそうな、また、不審そうな眼で見られる。
「やっぱりこのクラス以外の人の眼がちょっと怖いな」
「すぐ分かってもらえるよ。2組もいい人ばかりだから」

 陽菜子ちゃんが言った。

「静かに」
「先生は、久保田 七世(ななせ)先生っていうの」
 陽菜子ちゃんが小声で説明してくれた。

「今日からは、友達の絵を描いてもらいます…その前に、転校生が授業に加わりました。酒本拓真君、一言どうぞ」

久保田先生に促され、みんなの前で立って自己紹介する。
「酒本拓真です。早く授業に慣れて、皆さんと仲良くやっていけたらいいなと思ってます。よろしくお願いします」
そう言って頭を下げると、パラパラと拍手が起こった。

先生の説明もそこそこに、早速作品制作に移る。
友達の絵か…まずモデルは誰がいいかな。

「近くの人とペアを組んで、どっちかが先にモデルに、どっちかが描いてください」
「あたしとでいい?」
 陽菜子ちゃんがそう言った。
「うん」
「じゃあ、ジャンケンね」

 ジャンケンの結果、陽菜子ちゃんが勝って、先にモデルになる、を選んで、僕が描くことになった。
「一学期末にも説明しましたが、ヌードになるかどうかは自由です」

 えっ?!

「普通の高校の美術でヌード、ってあんまり聞いたことないけど、女子高だし…っていうのもあるし、先生の考えでやってたんだ」
 陽菜子ちゃんが説明する。
 モデルの方になった飛鳥ちゃんとかが早速上半身だけ脱ぎ始めた。
「アス!男子の前で裸になるの?!」
 2組の人の一人が、飛鳥ちゃんを凝視してそう叫んだ。
「うん、1組では、体育の着替えも一緒にやってるよ」
 平然とした飛鳥ちゃんの答えも聞いて、2組側も何人かは脱ぎ始めた。

 こういう状況は、慣れ始めたが…僕がモデルになっても、脱がないようにしよう。傷は多分芸術的ではない。
「あたしは脱いだ方がいい?」
 陽菜子ちゃんが聞いた。
「え…あ、ああ、任せるよ」

「じゃあいくよ」
陽菜子ちゃんも制服を脱ぐ。
同じグループの栞ちゃんも、別のグループの香里ちゃんやみさちゃんも制服を脱いでいる。
…ここまで来るともはや脱ぐのが当たり前のような世界である。

「…すごいね1組は…男の子が入ったことで別のいい効果が生まれるの?」
「そのとおりだよ」
飛鳥ちゃんが驚く2組の子に言う。
彼女が2組の委員長…長沢遥ちゃんというらしい。

「なんていうか…もっと良くみてもらいたい、のような気持ちになって…これだけじゃなくて、いろいろがんばらなきゃ、って思えるよ」
「そうなんだね…最初隣のクラスに男子が来て、ちょっと、何で?って思ったけど、それもいいかも」

 そして、前のテーブルにいた遥ちゃんは僕の方に向き直って言った。
「1年2組の委員長、長沢遥っていいます。酒本君、2組を代表して、よろしく」
「こちらこそ、よろしく」

 モデルか描く方かを決めることが終わり、描く人は皆描き始める。
“目の前の陽菜子ちゃんは、裸なのではなく、芸術なんだ”って思って描こうとしているけど、まだ完全にその境地にはなれない。 

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