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君の人生、変えてあげる。
官能リレー小説 - 学園物

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君の人生、変えてあげる。 26

…あの、皆さんそんなに集まってくると、着替えられなくなっちゃいますけど。

「よく見るとさ、たっくん、お腹とか、背中とか、生傷が酷いね…」
歩ちゃんが言う。
「よっぽど前の学校はクズの集まりだったってことだな」
律っちゃんが語気を荒げる。

「もし泳いでて傷が痛むようなことがあったら、すぐに菜々子先生に言ってね。きっと悪いことは言わないと思うから…」
飛鳥ちゃんが言う。
「う、うん、わかった…」
一緒に着替えるのに抵抗はなかったけど、この姿は、やっぱり見せるべきじゃなかったかな…

 ちらっと時計を見た飛鳥ちゃんが
「はい、着替えよう」
 と言って皆着替えに戻った。

 よく考えると、モノのところ以外の傷は、水泳の授業だったらどちらにせよみられるのだから、これは、自分の歴史として、受け入れていくしかないだろう…まだ、歴史、っていうほど、過去と思えていないけど…

 僕も皆と同じようにジャージの上を着て、プールに行く。
 海パンも、ここの水着とそれほど色は違わず、浮かなくて済んだ。

授業が始まる。
「今日からは酒本くんも一緒に授業を受けることになります」
菜々子先生が話す。
…昨日の出来事を思い出すと、ちょっと先生の顔を見るのに緊張する。

「その傷は大丈夫?」
「はい」
やはり菜々子先生にも聞かれた。

 昨日、先生と過ごした部屋は、ちょっと薄暗かったので、それは話題にならなかった。

 先生は、傷のことはそれ以上触れないでくれた。

 室内温水プールでの授業。
 外は9月の太陽がギラギラだ。
 日焼けしなくてすむ、というのはいいな。

 久しぶりに、ちょっと疲れるくらいに泳いで、授業は終わった。
 僕は、海パンを脱いで、上はジャージ、下はタオルを巻いて教室に戻った。ちょっとスースーする、そんな感覚は新鮮だった。   

教室に戻り、制服に着替える。
授業前よりも、少し気持ちは軽くなった気がした。

2時間目(地理)の後、3時間目は先日HRでどちらを選ぶか聞かれ、選んだ美術の授業。
今回が僕にとっては初めての授業だ。
「2学期から新しい作品制作に入るからタイミングよかったかもね」
とは陽菜子ちゃん。

美術室。
机ごとにある程度のグループ分けがなされているようだ。
僕はとりあえず陽菜子ちゃんのところに入れてもらう。
一緒にいるのは日比野皐(ひびの・さつき)ちゃんと船山栞(ふなやま・しおり)ちゃん。陽菜子ちゃんとは中学時代からの仲良し3人組らしい。

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