君の人生、変えてあげる。 258
見回すと、たとえば湯船に沙羅ちゃんがいて、目が合ったら上半身を湯船の外に出して僕に手を振った、とか、昨日の登山のC班の人が何人かいた。
「あの葉っぱの傷は大丈夫?」
由佳里ちゃんの昨日の傷の手当てを思い出して言った。
「うん」
手に絆創膏などがないのを見るとすっかり治ったようだ。
「由佳里、昨日怪我したの?」
「まあ…ね」
「相変わらずドジっ子なんだなぁ」
「それたっくんの前じゃ止めて欲しかったな…」
伊織ちゃんと由佳里ちゃんって仲が良いのかなぁ、ちょっと意外だ。
「伊織とは小学生の頃から一緒でね」
「そうだったのか…なるほど」
由佳里ちゃんは、しばらく隣で自らの体を流してから、小声で言った。
「たっくん、伊織、たっくんを前から洗って、いい?」
僕が何も言わないうちに、由佳里ちゃんはさらに小声で続けた。
「昨日の朝のお風呂でもたっくん見かけたんだよ」
ということは、海里ちゃん有佳ちゃんとのシーンを見た、ということなんだな。
伊織ちゃんはそんな由佳里ちゃんの意図を察したようで、ニコリと笑った。
「いいよ〜、私は背中のほうにいる」
「あ、ありがと」
由佳里ちゃんが僕の前に身体を入れる。
「たっくん、よろしく」
「ああ、うん」
何がよろしくかはよくわからないけど、とりあえず由佳里ちゃんにすべてを委ねよう。
由佳里ちゃんは早速手にボディーソープをつけた。そのすぐあとに伊織ちゃんも後ろから手を伸ばしてボディーソープを手にとった。
2人は上の方から僕の体を泡立てていき、だんだん下の方へと進んでいった。
「たっくん、ちょっと腰を上げてもらっていい?」
伊織ちゃんの声に僕がそうすると、伊織ちゃんは手を僕の尻へと進めた。