君の人生、変えてあげる。 256
「うああぁっ!たっくん!」
歩ちゃんはさらに激しく、大きな声で反応した。寝ている人も起きてしまうのではと思うくらい。
僕はさらに指を奥に、奥の、前側にあるというスポットに触れた。
「あ、たっくん!そこ、そこ!」
歩ちゃんは切ない声を上げ、必死に僕にそこを弄ってほしいと求める。
僕もその思いになるべく応えようと指を動かす。
「あぁあああああぁっ!!!!」
ひときわ大きな声を上げ、歩ちゃんの身体がビクーンと跳ね上がる。
その瞬間、少しだけではあったが歩ちゃんのそこから液体が噴出した。
「あぁ………あぁあ…」
歩ちゃんは力尽きたようにぐったりとしてしまった。
僕は動きを止めた。それとともに、だんだんと眠気が襲ってきた。
そう…今日は…登山までやってきたんだよなあ…
そして意識は遠のいていく…
気が付いたら、カーテンの向こうは薄明るい感じになっていた。
時計を見ると、まだ朝食とかの時間には早い。
誰かが、タオルケットをかけてくれていたようだった。
歩ちゃんと一緒に。
「たっくぅん…眼、覚めたぁ?」
「うん……んん?」
この声はひーちゃんだ。
ゆっくりと身体を起こし覚醒すると、自分が何も身につけていないことを知る。
歩ちゃんとしていたのだからある意味当然、あのまま意識を手放したのだから。
その歩ちゃんはまだ気持ちよさそうに眠っている。幸せそうな寝顔だ。
「やっぱり、歩ちゃんとは最後までいかないうちに寝てしまったのかな?こんなこと聞いていいか分からないけど」
僕は小声で聞いた。
「うーん、私気が付いたら二人とも寝てたから分からないよ」
「そうだよね」
僕は、どうしたらいいかすぐには判らず、歩ちゃんの髪をそっと撫でた。