PiPi's World 投稿小説

君の人生、変えてあげる。
官能リレー小説 - 学園物

の最初へ
 252
 254
の最後へ

君の人生、変えてあげる。 254

 それは別の意味で気持ちよく感じた。
 「歩ちゃん、気持ちいいよ。マッサージ」
 僕はうつぶせになるように導かれた。

 「私もマッサージしてあげる」
 もう服を着た凜ちゃんが近づいてくる。
 「ありがとう」
2人して僕の背中や肩、腰を揉み解してくれたおかげで心も身体も疲れが抜けていくような気がした。

「ありがとう、2人とも」
「いえいえ」
「後はアユだけだね」
「もう寝ちゃう?」
「私はまだ。他には眠たそうなのがいるかもだけど」
「うるさくしちゃったらごめんね」
「別に構わないよ」

 僕は首をあげて改めて周りを見た。
 ひーちゃんは引き続き気を失った様子で、いつのまにか誰かがタオルケットを掛けたようだった。
 何人かはもう布団に入っていたが、こっちを見ている様子の人もいた。
 凜ちゃんはその場を離れた。

 歩ちゃんは、僕と平行に横になった。
「たっくんは、最初にうちのクラスに来たときよりずっと、男らしくなったと思う」
「そうかな」
はっきりとした自信はない。

「もう、前の学校のことなんて思い出さないでしょ」
「それはあるね」
以前は夢に出てくることもあった。
逃げただの弱いだの言われてうなされたこともあった。

「私たちが、たっくんの力になれて本当に良かった」
歩ちゃんの手がこちらに伸びる。

 僕は歩ちゃんの手を握った。
 そう、あの悪夢だった前の学校での生活はほんの数ヶ月前。
 “これから僕はどうなってしまうのでしょうか”と不安の中 今の高校生活をはじめたのはつい数週間前なのだ。
 何だか、ものすごく遠い昔のように思えてしまった。
 あまりにいろいろなことがあった。しかもほとんどいいことばかり。

SNSでこの小説を紹介

学園物の他のリレー小説

こちらから小説を探す