君の人生、変えてあげる。 220
確かにそうだ。昨日の風呂では結局2人の新しい人と知り合ってそれぞれ『深い』関係になったけど、それはそれ以外の人と知り合う機会を逃していることになったのだ。飛鳥ちゃんもあのとき「他のことを考えたい」のようなことを言ってたし。
「うん、そうだね」
「じゃあ、これは、どう、かな?」
この耳打ちは、純菜ちゃんには聞こえていたようだった。純菜ちゃんは、僕の前の方に、その『深い』関係になるときに使う場所に、泡立てた石鹸を付けた両手を近づけた。
ちょっと身体がゾクッかした。
沙羅ちゃんからの忠告に、純菜ちゃんのちょっとした抵抗なのだろうか。
その手はソコにたどり着くとゆっくりと動いていった。
「気持ちいい?」
「う、うん…」
「待ってね…すぐに終わるから…」
それを、なんとなく見て、なのか、沙羅ちゃんはさらに小声で言った。
「私も、もちろん、たっくんともっと、仲良く、なりたくないわけは、ないから」
そう言って、沙羅ちゃんはまた沙奈恵ちゃんのほうに戻っていった。
沙羅ちゃんは少し身体を流した後、沙奈恵ちゃんと一緒に湯船のほうに向かっていく。
純菜ちゃんの手は僕の股間をそっと握り、少しずつ上下に動いている。
「沙羅ちゃんも、ああは言ってるけど、きっとたっくんとこうしたいと思ってるはず」
「ちょっと意地悪だね、純菜ちゃん」
「ふふっ、沙羅ちゃんとはね、ずっと前から…ライバルみたいな存在なんだ」
「ライバル?」
「うん、同じ、陸上部だしね」
純菜ちゃんの手からの刺激は、だんだん強くなっていき、僕は声が出ないように我慢した。
純菜ちゃんは、手を止めずに耳打ちする。
「ねぇ、私の方にも、触れて」
純菜ちゃんは、もう片方の手を使って僕の手に石鹸をつけて、手を取り、純菜ちゃんの、僕が今触れられている場所に対応する場所へと導いた。