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君の人生、変えてあげる。
官能リレー小説 - 学園物

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君の人生、変えてあげる。 214

段数はそれほど多くもないし、急な坂にもなっていない。
ちょっと狭いその階段を上り終えると、視界が一気に開けた。

「これは…すごいね」
「でしょう。今日は晴れてたしよかった」
柚希ちゃんがちょっと誇らしげに笑顔を見せる。

展望台からは僕らが上ってきたであろう山道も見えた。
それだけでなく、遠くの町並みも見渡せる。

 「あのあたりが、泊まっているところ」
 反対側の隣に来た沙羅ちゃんが指を指す。

 「こんなに登ってきたんだね…」

 僕たちは、しばらくその景色に見入っていた。

 「この後の景色も、行ってからのお楽しみ!」
 しばらくの後、柚希ちゃんは全体に向けて、そのように言った。

最初の展望台を後にして、僕らはハイキングコースに向かって歩いていく。
道は緩やかな上り坂だ。

「さっきよりも高いところ?」
「そうだね…天気がいいからきっと眺めはいいと思う」
柚希ちゃんは笑顔で言う。

「たっくん、疲れたりしたらいつでも言ってね。そのつど休憩するから」
沙羅ちゃんがそう言った。

 とはいうものの、午前中から歩いてきた沙羅ちゃんや柚希ちゃんの前で早々に「疲れた」とかは言いづらい。
 僕は、他の人と歩調を合わせて歩いていく。
 ある程度歩いたのち、柚希ちゃんは取り出したチョコレートを一つずつみんなに配った。
 「疲れるときは、甘いものがいいんだよ。じゃあ、ちょっと休憩ね」
 僕は、ちょっとほっとした。
 ここは、分岐点になっていて、右に行く吊り橋を渡るところに何か看板があった。
 「ここより登山エリア。装備のない人は立入禁止」
 
 その向こうに、何やら異世界があるような気がして、僕は身震いした。
 「私たちは、こっちじゃなくて、まっすぐ」
 

柚希ちゃんが指した方向へ、みんなで向かう。
まだまだ緩やかな上り坂は続きそうだ。
ただ、そんなに酷なものでもなく、それほど疲れた感じはしない。 

「たっくんは普段はスポーツとか、しないの?」
「うーん…普段はないなぁ」
僕にそう聞いてきたのは由佳里ちゃんだ。
隣の純菜ちゃんも興味ありげに見える。

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