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君の人生、変えてあげる。
官能リレー小説 - 学園物

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君の人生、変えてあげる。 212

だからこそ、2学期から編入した僕が温かく迎えられたのだし、みんなと仲良くなれたのだろう。
そう思うと、この学校を、このクラスに巡り会えて本当によかったなぁと感じる。

「初等部の子と、中学・高校から入った子って大体どれくらいの比率で存在するの?」
「学校全体では半々から6:4程度だと資料にはあったと思う。うちのクラスでもそんな感じ」
僕の質問に答えてくれたのは綾ちゃんだ。

「ちなみに、私は中学から」

僕は私立中学は考えなかったし、まして女子校の入試事情はもちろんよくわかっていないが、中学から入れるのは結構狭き門なのではないかと直感的に思った。
「中学からって、すごい難しかったのでは?」

「そう、中等科は『若干名』の募集しかないの」
 飛鳥ちゃんが横から補足する。

「たまたま」

 綾ちゃんはそう短く言ってちょっと笑った。

 ところで、高等科から、というと、6組のみっちゃんの言葉を思い出す。
“共学の公立から敢えて女子高に来て男子が来るのは複雑だ”のような言葉。

「ねえ、莉緒ちゃん、中学までは共学だったの?」
「うん…」

 莉緒ちゃんは、理系の道を進むと男子に囲まれてしまうだろう、と考え、それよりもせめて大学受験くらいまではそうでない環境がいい、と思ってここに来た、というようなことを話した。
「理系にはあまり女子はいないだろうね」
「うん、だからどうしようか考えていたんだけど、この学校ならあまり深く考えなくても大丈夫だって言われて」
莉緒ちゃんは照れ笑いしながら言った。

「最近は女子大でも理系学部があるって聞くね」
香里ちゃんが言う。

 「それで、クラスに男子が来る、って聞いて、びっくりしなかった?」
 僕は莉緒ちゃんに聞いた。
 「うん…最初は、えっ、と思った。でも、たっくんが来て、いやな感じはしなかった。むしろ、肩の力が抜けたような気がした…数学とか理科とかで、役に立てて…役に立ててるかな?」
「もちろん!莉緒ちゃんがいてくれてほんとに助かってるよ」
「ありがとう、それなら嬉しいな」
莉緒ちゃんは笑顔で言った。
中学の頃から数学や理科はあまり得意ではなかったのだけど、今は莉緒ちゃんのおかげでわかりやすく、それなりの成果もある。

やがて、みんな食事を終える。
「ごちそうさまでした」
「美味しかったね」

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