君の人生、変えてあげる。 193
「んんっ…」
有佳ちゃんの舌と舌が触れ合う。
首筋の後ろの方では、海里ちゃんがキスを続けている。
僕が唇を離すと、海里ちゃんが「こっち、」のようなことを言う。僕は横を向き、海里ちゃんと唇を接した。
海里ちゃんとも、舌と舌を絡ませる濃厚なキスをする。
唇を離して海里ちゃんの表情を窺うと、瞳が潤み、涙が一筋零れている。
頬に伝うその涙をそっと指で拭うと、海里ちゃんは少しだけ微笑んだ。
「海里」
「有佳…?」
今度は有佳ちゃんが海里ちゃんの唇を奪い、濃厚なキスをする。
僕は、一瞬どうしたらいいか、分からなくなった。
海里ちゃんの涙。何で、涙を流したんだろう?
まだ、体は二人に接したまま、視線を移すと、胡桃ちゃんと茉莉菜ちゃんが、唇を合わせたのが見えた。
そうだよな。僕が誰かと仲良くしている間、見ている他の人はどんな気持ちだろう?とか、いままであまり深く考えてこなかった。
状況が把握できないまま、視線をあちこちに泳がせていると近くでコトンと物音がした。
そこを見やると、奈緒ちゃんが例の小箱を置いたのがわかった。
奈緒ちゃんは無言のまま、微笑んだ。
『ありがとう』
視線を合わせて、そう伝えた。
「たっくん」
有佳ちゃんと海里ちゃんが揃って僕に呼びかける。
2人とも、ジャージのズボンを、そして、その下を自ら下ろした。
僕も、それに倣った。
「2人で、そこ、いい?」
海里ちゃんが、多少俯きながら、言う。
「うん…」
海里ちゃんが僕の左前に、有佳ちゃんが、右前に、跪いた。
「姉関係で、それなりに近づいてくる男はいた。でも、本当に、こうしたいと思ったのは、たっくんが…はじめて」
そして、海里ちゃんは、もうかなり大きくなった僕のモノに、口を近づけ、有佳ちゃんもそれに続く。