君の人生、変えてあげる。 155
歩ちゃんは、テーブルにノートを広げて、正座した。
「やっぱり、このシチュエーションだと、服着た方がいいのかな?」
僕は、まだシャワー室を出たままの姿なのだ。
「もともと無さそうなシチュエーションなんだから、いいよ」
僕は、手に持った袋をティッシュに包んでゴミ箱に入れ、あったタオルで体を拭いて、一応そのタオルで前を覆って、歩ちゃんの隣に座った。
歩ちゃんはクラスの中でも、かなり小柄なほうだ。
男の中でも小柄な僕を見上げるような子は、彼女を含めて数人くらいしかない。
後ろからノートを覗き込むようなしぐさをする。
そうすると、歩ちゃんが、僕のほうにもたれかかってきた。
後ろから歩ちゃんの肩を抱く。
「たっくん…」
か細い声で囁かれ、少しドキッとする。
「あ、歩ちゃん…」
僕は、まずは、歩ちゃんの髪を、撫で始めた。
「おしえてぇ…」
歩ちゃんは、眼を閉じて、キスをせがむような動作をした。
キスした。今は、唇を接するだけの。
「…せんせい…」
掠れた声、甘い吐息が頬を伝う。
「歩ちゃん、いいんだね?」
年上のお兄さんになりきって、そう言ってみる。
歩ちゃんはこくんと頷いた。
今度は唇を重ね、舌も絡めた濃厚なキス。
…しながら、僕は歩ちゃんの身体を抱き寄せ、制服の上から肌に触れる。
「…せんせい…ボタン…外して…触れて…」
僕は、その言葉に応え、まずブレザーの、ボタンを、そして、ブラウスのボタンを、一つ一つ、ゆっくり丁寧に、外していった。
歩ちゃんは、眼を閉じている。
そうして、歩ちゃんの上半身は、真っ白いブラジャーだけが覆う状態になった。