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君の人生、変えてあげる。
官能リレー小説 - 学園物

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君の人生、変えてあげる。 144

今のひーちゃん、なんか楽しそうだな。
普段はおとなしめで、真面目な印象だったから、ちょっとイメージが変わりそうだ。

「ひーちゃんの印象変わった?」
「うん、ちょっとね」
伊織ちゃんがクスッと笑った。

 そして、試着室から出てきたひーちゃんは、本当にそのキャラに変身したように見えた。
 ひーちゃんはそのキャラの決めゼリフを言ったが、それもまったく違和感がなかった。
 「似合ってる」
 「なりきってるじゃん」
 
 皆口々にそう言う。
 僕も
 「何か、見違える…すごく、すごくいいよ」
 どう言ったらいいのか判らなかったが、とにかく、精一杯、言った。

 その店を出る前に、磯村先輩は言った。
 「酒本君、オーソドックスなメイド喫茶は、ちょっと行ってみる?」
 「えっ…ええと」
 「行こうとしているところが、メイド喫茶、としての特徴は薄いところだから、その前に普通のところも行ってみる?」
「…メイド喫茶って、そんなにバリエーションがあるんですか?」
「最近はそういうものなのよ」
磯村先輩は笑ってそう言うけど、僕にはよくわからない。

「行けば分かるんじゃないかな」
そこに、高森先輩も加わる。
「2つの店がどう違うか、酒本くんがこの目で確かめてみるといい」

 「そうですね。はい、行ってみます」

 僕がそう言い、次は、すぐ近くのメイド喫茶に入った。

 『お帰りなさいませ、ご主人様、お嬢様!』

 イメージ通りの声で迎えられた。
 店内は、空いてはいなかったが、何とか二つのテーブルに分かれて座れた。

店内は、やはり男性客が多い。
その中で女の子数人と一緒にいる僕はちょっと異様に映るだろう。
近くの人がたまに視線を向けてくる。

「どうかな、この雰囲気」
テーブルの向かい側で高森先輩がいつものニコニコ顔で言う。
「ええ…イメージ通りというか…」

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