君の人生、変えてあげる。 136
…もしかしたら、いつも以上にいい眠りにつけたかもしれない。
「…っくん」
誰かに体を揺すられるような感じがして、目が覚めた。
「たっくん、おはよう」
茉莉菜ちゃんだった。
「ああ、おはよう…茉莉菜ちゃん」
「よく眠れた?」
「うん、茉莉菜ちゃんは?」
「私も、よく眠れた」
外はもうすっかり日が昇っていた。
他の人はもうすっかり起きていて、胡桃ちゃんと奈緒ちゃんの姿は見えなかった。
「シャワー浴びる?」
「うん」
茉莉菜ちゃんと一緒にシャワー室に向かう。
入り口にはスリッパが二つあって、おそらく胡桃ちゃんと奈緒ちゃんもここに来ているのだと思わせる。
「たっくん、今日も用事があったんだっけ」
「うん」
「なら、朝ごはんの後に出発の準備をしておくね」
僕たちは脱衣室に入り、僕は着ていたバスローブを取った。
「…やる?」
茉莉菜ちゃんが、僕の下半身を見て、ちょっとニヤッとした。
そう、朝だから、男の朝の状態になっているのだ。
「え…ええと…」
「冗談よ。男の人は朝はそうなるんでしょう…」
「ま、まあね…」
確かにそうなのだけど、茉莉菜ちゃんの顔を直視できなかった。
「では、ごゆっくり」
茉莉菜ちゃんはニコリと微笑んで、僕が入ったシャワー室のカーテンを閉めた。
ちょっと恥ずかしい気持ちが残りながらも、僕はシャワーを浴び始めた。