君の人生、変えてあげる。 129
「…あ、たっくん、それつけた?」
ベッドの脇に立った茉莉菜ちゃんが、さっき奈緒ちゃんのときに渡してくれた小箱を示して言った。
「あ…」
僕は、動きを止めた。
「ううん…たっくん…私多分大丈夫だから…続けて」
「葵ちゃんは大丈夫?お風呂のときは置いてなかったからね…必要なら薬とか…」
「たぶん…大丈夫」
茉莉菜ちゃんと葵ちゃんがそんな会話をしている。
僕は、律ちゃんの言葉と、自分の衝動に従って、ゆっくり、優しく、動き続けた。
「うっ、うう…あぁ…あっ!」
歯をくいしばっていた律ちゃんの表情が、穏やかになった。そして律ちゃんは、あいているほうの腕を僕の背中に回して、僕を引き寄せた。
「すごい…たっくんの、私の中で、こんなに感じるんだ」
「律ちゃん、もう少し、動かしても大丈夫?」
「うん、いいよ」
微笑む律ちゃん。
そこにさっきまでの苦しそうな表情は微塵も感じなかった。
僕は、律ちゃんの中でさらに腰をせり出すのを早めた。
「あぁん…たっくん、たっくん…いぃ…」
律ちゃんは目を閉じて、うれしそうに、幸せそうに、そう言い続けた。
そうして、二人とも十分汗びっしょりになった頃、僕は、そろそろ我慢できなくなった。
「律ちゃん、いくよ」
「うん」
限界に達し、律ちゃんの中へ、熱いものを送り込む。
「あぁ…たっくん…あったかい…」
気持ちよさそうに、蕩けそうな表情で、律ちゃんは僕を受け入れた。
「ふぅ」
少し疲れた。
そりゃ食事挟んで4人の相手をしていれば当然だろう。
しかし、まだ終わらない。
「ずっと待ってたんだよ」
胡桃ちゃんだ。
すっかり裸になって近づいてくる胡桃ちゃん…でも、もう、ちょっと、疲れて…
僕は、思い直した。さっき奈緒ちゃんのときにはあんなに積極的になれたじゃないか。受け身である必要は、ないんだ。
僕は、言った。
「あの…胡桃ちゃん、ちょっと、一休みしない?…いや、別に胡桃ちゃんのこと好きじゃないとか、そういうことじゃなくて…」
「そうね…たっくん、疲れてるかな」
胡桃ちゃんは、動きを止めてくれた。
「またお風呂行こうか。汗かいたし」
奈緒ちゃんが、そういって、一同、お風呂に移動して、ゆったり過ごし始めた。