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生徒会日和。
官能リレー小説 - 学園物

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生徒会日和。 100

「…まさか、ね」
「そうそう、まさか、だよね!」
「ね、そうだよね…!」
なんて言うのはいいが、僕も小坂井姉妹も背中は冷や汗ダラダラである。

「…まあ、覚悟はしてるよ」
茜さんは何かを悟っている。

「やはり、さっき感じたのは本当だったようね…」
亜里沙さん、さっき感じたって何のことですか?

恐る恐る梓さんから離れたところで様子をうかがう。
「…あれは」
「マジだな」
「マジかよ」
隣の小坂井姉妹が苦笑いで頷く。

…まさかの焼き鳥屋・長良祐一郎。
彼のトレードマークであるお凸はハチマキ代わりに巻いているタオルでまったく目立たなかった。
梓さんが気づかないのも無理はない…のか?

…おそらく祐くんは梓さんに気づいているんだろう。
注文して焼いてる間も話を止めようとしてないもんな。

「焼き鳥は惜しいが、近づくのはやめる」
小坂井(姉)、茉莉花さんが言う。

「おーい、みんな来ないのかー?」
言ってる傍から梓さんが言い出した。
「い、いえ、遠慮しまーす!」
「向こうにも美味しそうなもの沢山ありますしっ!」
慌てて断る茜さんと茉莉亜さん。

一部女性陣、流石に学校外で凹りにかかる程の無茶はしないようで安心した、が。

「祭りの夜、命拾いしましたね、長良祐一郎。」
「あはははは!オレ命狙われる様な事したっけ?」

てな具合で亜里沙さんが宣い祐くんは普段通り軽く返していた。
てぇか祭りじゃない夜だったらどうする気だったんですか亜里沙さん。

夏休み前の18禁本騒動だったかで、彼をホウキでブッ叩いた一件が尾を引いているのだろう。
状況はどうあれ亜里沙さんが本気で打ち込んだ兜割りが、祐くんにしてみれば遊び半分の空手、いや『KARATE』に通じなかったのだから。

それでもなんだかんだで律儀に焼き鳥を買ってきた亜里沙さん。
いったい貴女は祐くんの敵なんですか味方なんですか、どっちですか。

「穂積くんもどうぞ」
「ああ、ありがとう」
そう言われたのでネギマ串をひとつ貰う。

「お昼のときに、別荘に出入りしていたお手伝いの人がいたでしょう」
「うん…」
あぁ、あのステ○グもどき、いったい何者だったんだ…
「あれが長良祐一郎でした」
「へ、マジで?」
…それで亜里沙さん、何か言いたげだったんだな…

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