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生徒会日和。
官能リレー小説 - 学園物

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生徒会日和。 96

真希さんによれば姫さんのようなケースは以前にもあったといい、学校側もそのときの轍を踏んで対応にあたったらしい。
桜樹台には小規模ながら学生寮があり、校則や奨学金の制度を改めたり新規に作ったりして生徒の支援を行って今に至る。

姫さんは週末はバイトをしているようだが、生徒のアルバイトが校則で認められたのもこうした理由からである。
それでいて姫さんは学年20位くらいの好成績(茜さんや蜜恵さんも同程度)だから、その努力は相当である。

…まあ、なんだかんだあったわけだがそれでも今が楽しそうだからこれ以上何か追及するのはやめておこう。

「そろそろ夕食の準備が出来るから」
あやせさんが言う。
「お寿司、でしたよね?どこで食べるんでしょう」
「特別に場所も用意してもらったから行きましょうか」
…そんなスペースあったのか、この別荘。

あやせさんについていく形でその特設ルームとやらへ。
まあ僕とて回らない寿司は人生で初めてだから少し緊張はするのだが。

「いらっしゃいませー」
あれ?
どこかで聞き覚えのある声が。
格好は板前さんそのものではあるが…

「つか何やってんすか隼人さん」
「何って、これから寿司を握るんじゃないですか」
「そんな才能があったんですか」
「10代の頃に修行したことがあるんですよ」
人は見かけによらず、か。
お嬢様に仕える人間、何かしらの才能はあるだろうが、ちょっと意外。

そんなハヤトさんの姿に驚きながらも、皆さんカウンターに座って。
「よっ、大将、よろしく頼むよ!!」
歩さん、貴女どこのオヤジですか。
昼間の食事量を考えると、この人はまた何十貫平らげるんだろうか。

「お好きなネタを注文してくださいね」
隼人さんは爽やかな笑顔で答える。

―さて、じゃあどうしようかと考えたその矢先
『大トロ!!』
同時に2ヶ所から声が上がりました。
…いきなりそれ行きますか。

声の主は歩さんと姫さん。
タガが外れかけている暴走特急、ついに生徒会長に喧嘩を売る気なのか。

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