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生徒会日和。
官能リレー小説 - 学園物

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生徒会日和。 94

しかもまたなんか光った、妙な所で存在感をアピールする人だ。
それもヘルメットじゃなくバイザーの奥で何かの反射、夏用のミラーグラスでもかけているのだろうか。

僕の位置から無言に見えた彼をもう少し観察してみると、身振りからしてあやせさんと愛想良く言葉を交わしている様にも見えた。
純然たる裏方として客人たる僕らの手前、声を抑えているのだろう。
あやせさんも小声だが、女性の声だけに聞こえ易い。
その断片的な会話内容からして、彼は祭りの人員として夕食に戻れない様子、折角のお寿司なのに残念だ。

「…この感覚…どこかで…。」

ポツリと呟く、こういう亜里沙さんの反応は間違いない、あのお手伝いさんも何か武道をたしなむ人種なのだろう。
やめて下さいよ亜里沙さん、知らない人に間稽古申し込むとか。
さっきあなたが小坂井姉妹に礼節がどうの言ってたばっかでしょうが、お手伝いさん早く逃げて超逃げて。

「ちょ、亜里沙さんや?」
「いえ今回は見逃しましょう。」
「知らない人相手にやらかす気だったんかい。」
「知らない人も何も彼は…。」

亜里沙さんが何か言いかけたタイミング、再び梓さんのハリケーンミキサー…いやツインテールが僕の頬に刺さる。

お手伝いさんはこちらの様子も知らずぷぃーんと軽快に去って行く。
どんだけ多忙でも彼の位置づけがちょっと羨ましくなってきた。

「酷いわアナタ!新婚初日から浮気だなんて!やっぱり若い女の方がいいのねっ?」
「不倫だぁ!」
「修羅場ぁ!」

梓さん何言ってくれてんの、小坂井ツインズも煽らないでよ、そして葵さんどうして男女だと無反応。

噂では、最近とみに腐女子化に拍車がかかっているとか…謎だらけの熱田葵…なんて冗談はさておき。

「若い女って…あの人が僕らより年下なんてことは無いでしょうに」
「…聞いたわよぅ樹くん、君ってぇ剣道道場の小学生の女の子に人気なんでしょ?」
…何故それを知っているんですか。
「おーう、樹くんまさかのロリコン?」
めった無いことを言うなそこの双子の姉よ!

「で、どんな子が好みなのよ。」
今度は双子の妹が!
「えっ?樹くんってロリコンなの?」
いきなり葵さんが割って入ってきた。
「僕はロリコンじゃないですよ!」
思わず叫んでしまった。
剣道部に入ってから、修業し直しておこうと思って時折家の道場でも稽古してたら、不思議と女の子に懐かれるようになっていて、おかげで僕が子供たちに教えたりもしてるけど・・・・・。
「道場での稽古というか・・・・稽古してたら子供たちに懐かれて、叔父さんの指示で子供たちに基礎を教えろと言われて事実上の手伝いをしてるだけです。」
「へぇ〜。意外だな。家の道場には顔を出してないと思ってたよ。」
とは梓さん。いつの間にか僕の腕をとって組んじゃってる。
意外と豊かな胸の感触が。

『小学生は最高だぜ!』とまでは行かないまでも、彼女たちの覚えの早さには目を引くものがあるんだけど。
…だからって僕はロリコンではありません。

「今夜はお祭りに花火なんだろ〜?最高のデートですね、ダーリン♪」
誰がダーリンやねん。
つか梓さん当たりクジ引いてからキャラ変わってませんか。
「熱いねぇお二人!」
「ヒューヒュー!!」
…後ろで囃し立てる小坂井姉妹。相変わらずノリのいい双子だこと。

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