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生徒会日和。
官能リレー小説 - 学園物

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生徒会日和。 82

煙たがられても嫌われてはいない、罵る側の一年女子も楽しそうだし、奴自身『私達の業界ではご褒美』らしい。

高校生にしては少々オデコが眩しい以外イケメンに相当、幾らか精神的に余裕のある上級生からは(確実に珍獣的な意味で)人気がある。
それでも学校内で口説くのは同級生だけ、歳上歳下に甘えるのは男女交際でフェアじゃないという妙なポリシーを貫く姿勢。
色々と僕には真似出来ない憎めない奴、正直ウザいけど。

これまた友達用の着メロとは別にしてあるらしい、今度は姫さんのスマホから井戸からきっと来る悪霊の着歌が流れた。

「は〜い!只今この電話はえ〜っと?着信ナシ!」

ていうか結構近くにいるなアイツ、休みとか遊びが絡むと必ず現れる祭り男、頼むから皆で出掛けようなんて話題だけは避けて下さい。

「樹ぃいいいいいいぃ!お前からも何か言えよぉおおおお!!」
…あかん、ついに実力行使か。
勢いよくドアを開けて其奴が部屋に押し入ってきた。

ー長良祐一郎。
僕にとっては頼もしくもあるが大半は鬱陶しい存在の男だ。
先程オデコが眩しいとは言ったが、前髪をオールバックにしているだけで、決して生え際がキテいるわけでは無い…らしい。

「いや祐くん、着拒されないだけ有り難い話だと思うよ。」
「ふぉおおお!癒されるぜぇえええ!心の友よぉおおお!」

火炎とか吹雪とか烈風で正拳突きぐらい打てそうな暑苦しさ。

実際に彼はKarate同好会で一応は武道を志す者、ただし空手じゃなく『Karate』で活動内容もエクササイズの領域。
数年前の生徒会が留学生達の押しに負けて認可してしまった同好会だ。
祐くんはそこで唯一の日本人として歓迎されているそうな。

「おう!ハゲ!今日も元気にオデコが眩しいね!」
「いえ!これはイケメンだけが持ちうるオーラ力の輝きです!」
「そうか!じゃあ包茎か!青少年の約六割っ!」
「ほほぅ!それじゃ確かめてみますか俺のマグナム!」

どういう訳か上級生、特に梓さんみたいにオープンなタイプとは仲がいい。

「えいっ」
「ぐえっ!?」
茜さんが投げたタワシが見事祐くんにヒット。

「お、おいいいぃ!」
当然抗議の意を表す祐くんだが、周りを囲む同学年勢…茜さん・姫さん・葵さん・蜜恵さん・亜里沙さん、そして双子の小坂井姉妹の向ける無駄に怖すぎる笑顔に、祐くんは動揺する。

祐くんもまた梓さんと同様、色々な部活で助っ人するくらいの運動神経と要領の良さを持ち合わせ、Karateじゃなくて空手の初段も取っている。

しかしどういう訳か女子の…主に茜さんのこうした(無論おふざけ範囲の)物理攻撃は回避出来ないらしい。
さっきのタワシに続いてホウキでわさわさと突っつかれている。

「あーゆー話イヤがる子だっているんだから…自重しなさいよねっ!」
「フガフガ!虐待だぞぅ?動物愛護団体に訴えてやるぅ!」

茜さんの言う事ももっともで、性的な話題だけでも真っ青になる女子はクラスに一人二人は居るものだ。
そうでなくても用件以外で男子と話した事がない女子だって普通にいる。
下手をすれば中学まで女子校出身で、思春期男子に全面的な拒否感を示す女子だっている。

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