PiPi's World 投稿小説

生徒会日和。
官能リレー小説 - 学園物

の最初へ
 77
 79
の最後へ

生徒会日和。 79

「茜ちゃんはお嬢様だからねー、庶民の感覚がわからないんだよー」
「う、うっさい姫!誰がお嬢様よ!アンタも軽口叩いてないで仕事しなさいよ」
「ちゃんと掃除してまーす」
姫さんが茜さんをおちょくる。
しかしまあ、なんだかんだこういうことを言えるってことは、結構昔からの仲だったりするんだろう。
なんだか微笑ましい。

しかし『姫』という名前を持ちながら、姫さんは意外と庶民的だったりするのかね?
そして茜さんの家庭もちょっと気になったり。

 僕と真希さんは、運び出す最初のロッカーを廊下に出した。
「これを、教室まで運ぶのは、ちょっと大変ですね」
「台車を2つ入れよう」

 そういって、真希さんは数分後には台車を2つ持ってきた。
 僕がロッカーを最初は傾けて、次は持ち上げて、真希さんがその下に台車を入れた。

 段差はあるからその都度持ち上げたりしなくてはならないが、幸い教室までは階段はなかった。
 そして、1年A組の前に着いた。

授業後の教室、すでに皆帰っていてシーンとしていた。
前を行く僕が扉を開ける。
入り口につかえて入れない、ということはない。

ただ、教室の後ろに生徒の机と椅子があり、少々動かす必要がある。
「ここからどうしようかしら」
後ろの真希さんが両脇に手を置いて言う。

「あら、何してるの?」
そこにやって来たのは我がクラスの担任・麻由美先生だった。

 真希さんは、なぜロッカーを運んできたのか、これは早紀さん経由で先生方の了承を得つつあるが、麻由美先生には行き違ってしまい申し訳ない、ここに改めて置かせてくださいとお願いする、そして、これは1年女子の学校生活をよくしようという、僕の発案なのだ、ということ、を手短に説明した。

「まあ、穂積くんが考えて。さすがね」

「いえ…ある女の子から、教室と更衣室、ロッカーが遠いという不満の声を聞いたもので」
「そう。それをすばやく行動に移すところが素晴らしいと思うよ」
麻由美先生はニコリと微笑んだ。

「大丈夫?入るかな?手伝おうか」
「はい、ありがとうございます」
麻由美先生も、ロッカーの搬入を手伝ってくれた。

SNSでこの小説を紹介

学園物の他のリレー小説

こちらから小説を探す