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生徒会日和。
官能リレー小説 - 学園物

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生徒会日和。 74

「そう言えば数年前にリメイクされたツウテンカイザーRは露骨な萌え豚仕様だったけど、今期放送のツウテンカイザーVは確実にBLの腐女子ホイホイです。」

早紀さん詳しいね、でもそろそろツウテンカイザー持ち上げまくったり、アッー!な世界から離れようよと僕が考えてた所で、あずにゃんゴホンゲフン梓さんが帰って来た。

ジャージ姿で麦藁帽子、腰道具に草刈り鎌やら小型のスコップや鉈、芝刈り機まで抱えている。

「どうした?ぶっぽるぎゃるぴるぎゃっぽっぱー!とか奇声発しながら連続猟奇殺人かい?」
「何故そこで園芸部の手伝いって無難な答えが出て来ないかな?」

歩さんのよく解らないジョークは別として梓さんの助っ人ぶりは手広いな、茜さんはホモォってうわ言状態だけど。

「梓さん、運動部のみならず文化部の手伝いというか、助っ人もするんですね」
「…樹、あたしをタダの脳筋女だと思ってたのかい?」
…全然そんなこと思ってなんておりませんって。
つい先日、ダウンした僕に手料理を振舞ってくれたのは誰ですか?

「てぇか茜ちゃん、どったの?」

うん、僕は梓さんの女子力を心の中で誉めてたんだけど台無し、でもいいか後輩を心配しての行動、やっぱ梓さんは皆のお姉さんだ。
梓さんは薄い本や厚い本の中で『ひかるえったホモな上に二巻で原作者失踪』だとか、黒歴史を辛口批評する茜さんに気付いた様だ。

「あー!ハイハイ!貴腐人な女子からの押収品か!茜ちゃんにはまだ早かったかねぇ〜?」

ええ話全体は大体合ってるけど押収元が全く違います、事と次第によっては僕の貞操がピンチです。
梓さんは腰道具やら芝刈り機を下ろすなり『ああそうか今泉ってホモの家系』とかブツブツ言ってる茜さんを抱き起こした。

「じゃあ、逆の方向性って事でチュウはしないと、ね?」

中和じゃなくて、梓さん今チュウって…。

ずぎゅうううん!

さっすがッ!梓さんッ!僕達には思い付かない超展開を平気でッ!やらかしてのけるッ!でも常識的に考えてッ!何ひとつッ!そこに痺れないッ!憧れないッ!

君は誰とキスをする?アタシ?それともアタシ?選択肢のない一択、緊急時の人工呼吸みたいに茜さんの唇に吸い付く梓さんの姿があった。

多分梓さんは女の子同士のキスとか茶番なんだろうが、常識的に考えたらそうじゃない。

僕がひっくり返った所へ、早紀さんも何やらテンパってしまった様子で、さっきとは別の押収品らしい回転式エアガンを持ち出す。

「やらかすと決めた時にッ!結果は出てしまうんだッ!」

早紀さん痛いです痛いですそれ結構ガチな話、たとえ未成年用のショボいバネやガスでも試合用の保護具を付けてない人は撃っちゃダメです。

僕は頬にへばり付いたオレンジ色のBB弾を払いのけながら、最後の希望たる歩さんに救いを求める。

「ザッ!生徒会ッ!ワールドッ!」

はわはわ?と何が起きたか未だ理解してない葵さんは放置。
僕は茜さんの目の前からとにかくアレな奴を片付け早紀さんはソレな奴を片付け、いや早紀さん何で超合金ツウテンカイザーどころかレアな押収品玩具を片っ端から私物ロッカーにとかズルいよ、いやそれどころじゃない。

「そんでもって、時は動き出すんじゃあ、ないかな?」

「え?えーと会議?更衣室やロッカーがどうかって話はまとまったんだっけ?」

どうやら茜さんは(都合のいい区切りで)正気に戻った様だ。

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