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生徒会日和。
官能リレー小説 - 学園物

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生徒会日和。 65

「実は、去年までうちもあの高校と同じように、更衣室はなかったらしいの」
「そうなんだ」
「男子が入ることになって、一年生の分だけ、女子更衣室が作られた」
「一年生だけ?!」

 僕はびっくりした。みんなあると思っていた。
「じゃあ、先輩方は…」
「あの高校と同じで、教室で着替えてる」
 根本さんがそう補足した。

「だから、先輩の教室に用があったら、ノックしないとだめだよ。悲鳴か、それ以上のものが、飛んでくるかもだから」
 岡崎さんは笑って言った。
「…はい、気を付けます…」

 岡崎さんはさらに続けた。
「でも、更衣室って、遠くて…教室で着替えたい、とかは、言わないけど」
 僕は一瞬つばを飲み込んだ。
「せめて、ロッカーを教室においてほしい」
 そうか…男子のロッカーは教室にあるけど、女子はこんな遠くまで来ないといけないんだな。
 これは、要望として、メモしておこう、と、思ったが、見学でも体操着に着替えていたので、メモ用紙や筆記用具はポケットになかった。

「お、メモしようとしているの?さすが生徒会役員!」

 ここで、ドアがガタガタといって「あかない!」の声とか、何人分かの声が聞こえた。
「…しまった。この波が終われば、当分来ないから、ちょっと私のロッカーに入ってて」
 僕はあわてて示されたロッカーに入った。

 
更衣室の中に、賑やかそうに女子生徒の声が響く。
その中には、茜さんや葵さんの声もあった…
僕は岡崎さんのロッカーに身を潜め、時間が過ぎるのをひたすら待った。

岡崎さんも根本さんも、中に入ってきたほかの女子と会話を楽しんでいるようだった。
その間に一緒に着替えたのかな。
やがて、騒がしかった室内が再び静けさに包まれた。
「ごめんね!もう大丈夫だよ」
岡崎さんがそう言った。

 僕は、ロッカーから出た。
 岡崎さんと、根本さんは、すっぽりかぶる、バスタオルを被っていた。
 「大丈夫だった?」
 「うん、大丈夫…でも、岡崎さん、根本さん、もう着替え終わってるのかと思った」
 岡崎さんはニヤリと笑った。
 「それじゃ、穂積くんをここに呼んだ意味無いでしょ」

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