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生徒会日和。
官能リレー小説 - 学園物

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生徒会日和。 61

今日は美幸ちゃんが来ることはなかった。
美幸ちゃんも自分のことがあるしね。
…確かバレーボール部だとか言ってたな。

ピポーン
昨日と一緒の時間に、皆さんが帰ってきた?ようだ。
「はい」
「樹くーん、来たよー」
歩さんの声だ。
「鍵開いてますから、入ってきてください」
「はーい」

その直後、ドアが開きどかどかと人の入ってくる音がした。
「おじゃましまーす」

部屋のドアが開き、皆さんが顔を見せる。
「樹、体調はどうだ?よくなったか?」
「ええ、ほとんど熱は下がりました」
「そっかー、よかったねー」
梓さんと早紀さんがホッとした表情を見せる。

…あれ?
昨日とは違う顔ぶれなのに、僕は気づいた。
「今日は真希が用事があって来れない代わりに、奈津美に来てもらいましたー」
「思ったより元気そうで安心したよー」
剣道部部長の奈津美さんだった。

「熱は下がったみたいね」
「ええ、おかげさまで」
「ただ、今週中は無理しないほうがいいよ。部活は来週から参加で」
「大丈夫ですか?」
「怜奈に男子もまとめて見てもらってる」
河原田怜奈先輩。
女子剣道部の副部長であり、今の大将を務める方だ。
凛とした美人だが、その姿は昔の姉さんを彷彿とさせるような厳しい性格。
…みんな大丈夫なのだろうか、心配である。

「…大丈夫ですか?」
「そんな心配するほどじゃないと思うよ?何かあったらさやか先生が止めると思う」
「そうですよね」
さやか先生がいれば安心か。
姉さんがいた当時も、彼女がブレーキになってくれたみたいだし。

「じゃ、私は晩御飯を作りに。後は歩、よろしく」
「オッケー」
歩さんを除くメンバーはキッチンへと向かった。

さて、皆さんが出て行ったタイミングで
「歩さんに渡したいものがありまして」
「えっ、まさか」
「そのまさかです」
僕は近くに置いた紙袋を持ち上げ、歩さんに見せる。

「姉さんの使っていた参考書です。一応主要5教科ありますよ」
「うわー、ありがとう!」
歩さんの表情がぱあっと明るくなる。

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