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生徒会日和。
官能リレー小説 - 学園物

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生徒会日和。 59

…いや、さすがに人の家の風呂でそんなことはやらないでしょ。
考えすぎだな。

「じゃあ、お風呂借りるねー」
「一番風呂ね。気を使わせて悪いわね」
「いえいえ、ここは年功序列ってことで」
「…それはいい意味で言ってる?」
「もちろんですとも」
一宮姉妹のやり取り。

歩さんと真希さんが浴室に向かい、それ以外のメンバーは僕がいる部屋に集まる。

「樹の母さんって、仕事忙しいのか?」
梓さんが聞いてくる。
「たまに帰りが遅い日もあるし、今週みたいに長期出張もありますね」
「そっか、大変だな」
「普段は樹くんが料理とかするの?」
今度は葵さん。
「まあ、一通りは出来ますよ」
「へぇ」
…体調がよくなったら、皆さんにお礼にお菓子でも作るかな。

その後もみんなでいろいろな話をして盛り上がった。
生徒会室の雰囲気とはまた違う、まったりとした雰囲気で時間が流れたような気がする。
「…うーん」
「どうした?」
梓さんが尋ねる。
「ちょっと眠くなってきました」
「もう寝るといいよ。早く寝たほうが早く回復するんじゃないかな」
早紀さんが言う。
「ええ、そうします」
「じゃあ、私たちはリビングに移動しましょう」
葵さんがそう言って、みんな部屋を出た。

「じゃあ、おやすみ」
そのまま眠りについた。
…そういえば、歩さんと真希さん、お風呂長いな…


「樹は、将来何になるの?」
「うーん…まだわからないや…」
「野球と剣道、どっちを続けるの?」
「…それも、まだ決まってない…」
「じゃあ、剣道やらない?私が教えてあげる!」


「…夢か」
ぼうっとしながらゆっくり目を覚ます。
…いったい、何年前の夢だったかな?

小学3,4年生くらいのころ、僕は剣道と同時に、少年野球のチームにも入っていた。
父さんの兄(もう一人の伯父さんだ)・信弘さんは元プロ野球選手で、その縁もあって始めたのだ。

…それと、あの頃の姉さんは、まだ優しかったな。
姉さんが苦手になったのは、剣道を本格的に始めた、中学の頃くらいかな…

―目覚めたのはいつも起きる時間…6時くらい。
「おはよう」
先に起きていたのか、真希さんが部屋に入ってきた。
「熱は少しは下がったかな?測ってみようかしら」
体温計を渡されたので早速測ってみる。

「…まだですかね」
「今日一日寝れば平熱に戻りそうね」
「すいませんね」
「謝ることないわよ。人間誰しも完璧じゃないから、こういうことだってある」

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