PiPi's World 投稿小説

生徒会日和。
官能リレー小説 - 学園物

の最初へ
 39
 41
の最後へ

生徒会日和。 41



―さて、それから数日。
今日は体力テストが行われた。
午前中に50m走や反復横跳びなどの記録を測定し、午後は持久走を行う。

僕は一応運動部の人間なのでそこそこ体力には自信がある。
ただ、この桜樹台という高校自体は男子の受け入れが初年度で、その男子の運動能力はあまり高くない…それが現状だったりする。

で、午後の持久走。
僕は無難にこなすことが出来たのだが、同じ生徒会のメンバーである熱田さんが、タイムの測定中に倒れてしまったのだ。

測定が終わった後、春田さんと一緒に保健室に向かう。
「今日は暑かったからね」
「もともと身体が弱かった、って聞いたことがあるんだ…」
春田さんは熱田さんについて、いろいろと教えてくれた。

保健室。
養護担当の土岐美月先生が一人、イスに座っている。
「土岐先生、熱田さんは…」
「大丈夫だよ。軽い熱中症じゃないかな」
熱田さんはベッドで眠っていた。

そこに
「葵ちゃんは大丈夫かしら?」
真希さんがやってきた。

「ああ、樹くんと茜ちゃんも来てたのね」
「真希さんも?」
「同じ生徒会の仲間が倒れたと聞いたら、心配になるじゃない」

真希さんは椅子に腰掛ける。
「生徒の運動能力アップを目標としているのに、生徒会役員が倒れてちゃ、説得力がないわね」
「あんまり無理するのもよくないと思うよ」
土岐先生が言う。

「うう〜ん…」
そんなやり取りをしていると、熱田さんが目を覚ました。
「あ、樹くんと茜ちゃん…それに真希さんも」
「お目覚めね。大丈夫かしら?」
真希さんが優しく声をかける。

「は、はい…すいません」
「倒れたと聞いて、ビックリしたのよ」
「ああ…すみません…」

真希さんは優しく微笑んだまま。
「別に謝ることはないけど。葵ちゃんも、無理はしないでね」
「はい…」
「これから生徒会の会議だけど、葵ちゃんは帰ったほうが良いんじゃない?」
「い、いえ、もう大丈夫です…私、出ます」
「熱田さん、無理しなくても…」
僕も思わずそう言ってしまう。

「いや、身体使うわけじゃないし、生徒会には、参加したいから…」
熱田さんも結局一緒に生徒会室に向かうことになった。

「今日の議題は決まりかな」
生徒会室に向かう途中、真希さんが呟いた。

SNSでこの小説を紹介

学園物の他のリレー小説

こちらから小説を探す