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生徒会日和。
官能リレー小説 - 学園物

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生徒会日和。 40


「いやー、一件落着♪」
問題が解決して、歩さんは上機嫌である。
「よかったですね」
「うんうん」

生徒会室は歩さんと僕の二人だけになった。
「うーん」
歩さんが全身を伸ばす。
ホントにこの人は小さいけど、存在感は大きいなぁ。

ぺら
…歩さんの制服のポケットから何かが落ちた。
一切れのカードのようなものだ。

『東京11R 3連複』
ちょ、歩さん…?

「あのー、歩さん?」
「ん、何かな樹くん」
「これ、何でしょう」
僕がその紙?を差し出すと、歩さんの顔が引き攣った。

「…樹くん、見なかったことにしてくれるかな」
急に大量の汗を流しながら、歩さんはオロオロし始めた。
「いや、それはできません」
「…なら、君には消えてもらおうか」
「なんですかいきなり!?」
「ごめんなさい本当にごめんなさい真希には言わないでください」
歩さん、突然土下座しだした。

「…これ、歩さんのなんですか?」
「うん」
「…どうやって」
「樹くん、君は私がこれを買ってくると考えているのかね」
…そんなことしたらバレバレでしょう。

「親戚のおじさんに買って来て貰うんだ」
「歩さんが予想して?」
「もちろん!」
…実は、僕も興味はあったりする。
この手のメジャーなゲームは結構やりこんでいたりするのだ。

「そういえば、このレースって結構な波乱じゃなかったですか?」
「そうだよー。8万円当たったよ!」
「えっ、これ当たりなんですか!?」
思わず歩さんに返してしまう。

歩さんは大事そうに鞄から小型のクリアケースを出して、的中馬券をしまう。
「今度払い戻してもらったら、樹くんにも奢ってあげましょう」
「それは嬉しいですけど、おじさんにも何かお礼しといたほうが良いでしょう」
「もちろん、当たったら毎回御礼に1割あげてるもん」

「で・も、今回限りですよ。僕の目の黒いうちはギャンブルは禁止ですよ。」
「えーっ、そんなぁ・・・・・・・」
歩さん、明らかに落ち込んでる。
でもいくら親戚の大人の人に代行してもらってるといえど高校生が賭博はまずいよね。
「最後の宴会ね。」とは真希さん。
「放課後のティータイムだけで満足してください。ストレスがたまるならバンドで放出しちゃってください。」
僕はそう釘を刺した。
「い・い・で・す・ね・。」
「はぁい・・・。」

こうして、歩さんのギャンブルは終わりを告げたのだった。

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