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生徒会日和。
官能リレー小説 - 学園物

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生徒会日和。 202

歩さんは僕のところまで戻ると、ぐっと身体、それに顔をこちらに突き出す…これは。
その意図を察した僕は、歩さんのその唇にそっと自分の唇を重ねた。
別れを惜しむカップルのようだ。

「ふふっ」
期待どおりだったのか、歩さんは照れ笑いする。
「満足?」
「うふふっ…じゃあね、樹」
歩さんはまた小走りで、僕に手を振り帰って行く。
その笑顔が、可愛らしくて、何時迄も目に焼き付いた。



……翌日

僕はいつもどおり学校に向かい、普通に授業を受ける。
歩さんは僕が1時間目の授業を迎える前くらいに家を出て、大学の合格発表会場に向かう、というメールをくれた。
それだけでなんだかドキドキしてくる。
まるで自分のことのように思える。早くいい結果を聞きたい。
それまでは、その気持ちは隠して、授業に集中しなくては…そう思っていた。

僕は1時間目の授業が終わったところで呼び止められた。

「ちょっと…いいかな。」
「どうしたの?」

僕はドキリとしつつも呼ばれた声に振り向くと、急いできたのだろう、蜜恵さんが立っていた。
いつ歩さんから連絡が来るか、気が気でなかったけど蜜恵さんの様子は常とは違った。
何というか、何か覚悟を決めたような様子で。

「ちょっと来て欲しいの。」
「あっ、蜜恵さん。」

彼女は僕の答えを待たずに手を引くと、教室を出た。

…蜜恵さんに手を引かれるまま、あまり人気のない渡り廊下までやってきた。
「ここでいいかな」
「どうしたの、いきなり」
正直、蜜恵さんに連れられてきた意味がよくわからなかった。

「夏休み、一度樹くんに言ったよね」
「…あっ、ああ」
…そこで何かを思い出した。

夏休み、茜さんの家族の持つ別荘に泊まりに行ったとき、同部屋になった蜜恵さんに、告白されたあのときを思い出す。
今更、とは思ったが僕はハッとした。
あの時僕が彼女に返した答えは『まずはお友達から…』そんな感じだった。
あの後も蜜恵さんとの関係は変わっていない。会えば楽しく話せるし、よい関係を築けていると思っている。

「やっぱり私、樹くんのことが好きなんだ」
「…うん」

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