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生徒会日和。
官能リレー小説 - 学園物

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生徒会日和。 3

…なんだかこれから先のことが思いやられるのだが。
「辞退なんていわずに最初っからはい、って言っとけばよかったんだぞ〜?」
そんな男言葉で笑い飛ばすのは2年生の書記・曽根梓さん。
見た目はツインテールで女の子らしいが、性格はさっぱりとした姉御肌のような感じ。

「別に恐れることなんてないぜ?仲良くやろうじゃないか」
梓さんは言う。
その言葉に同調するかのように、他の生徒会メンバーも笑顔を見せる。

…まあ、皆さん悪い人ではなさそうだ。
ただ、僕に彼女達の『暴走』を止めるのは難しいだろうなぁ…


―その日の生徒会は、そこで終わった。

家に帰るのが少し遅くなった。
部活をやっているわけではなかったし、いつもは授業が終わるとすぐに家に帰っていたので母さんからは
「何かあったの?」
と聞かれた。

僕は素直に
「生徒会の役員になった」
と言うと
「まあ、樹が?」
と驚かれた。

まあ、その後すぐに
「そのくらい積極的になるほうが、樹にとってはいいかもね」
なんて言われたのだが。

…これからの高校生活は慌しいものになりそうだ。
そう思っているうちに、次の朝が来る…


いつも通りの時間に起きて、いつも通り学校に行く。
それなのに、今日からはなんか違う感じがする。

「穂積くん、おはよう」
熱田さんだ。
「おはよう」

熱田さんは、あの生徒会の会計だ。
とはいっても
「会長以外の役職は結構適当に決まってる」
らしい。

「穂積くんは、今日の会議に来るよね?」
「早速会議があるんだ」
「いや、ほとんど毎日あるよ?会長さんがやりたいときに皆集まるの」
「へ?」

…また変な声を上げてしまう。
「そ、そんなに、会議するほど、議題ってあるの?」
「ううん、そんなにない」
「じゃあ、なんで」
「特に必要な議題がなくても、生徒会室でお喋りしてる時間が楽しいんだよ。会長さんも、私も、皆」
「へえ…」

なんか、変わってるなぁ、と思った。
でも、真面目に会議してるだけよりも、そのほうが雰囲気はいいんだろうなぁ…とも思う。


―あっという間に授業後が来る。
「私、ちょっと用事があるから穂積くん先に生徒会室に行ってて」
熱田さんからそう言われたので、僕は一人で生徒会室に向かった。

「失礼します」
ドアを開けると
「おっ、来たねー?やる気があってよろしい」
室内にいたのは会長さんだけだった。

「会長さんだけですか?」
「うん、真希は用があるから。皆そのうち来ると思うよ?」
会長さんと副会長の真希さんは仲がいいみたいだ。
…見た目は対照的だが。

ちょうどいい機会だと思った。
僕は、会長さんに会議について聞いてみようと思った。

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