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生徒会日和。
官能リレー小説 - 学園物

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生徒会日和。 166

「開いてるから、入っていいよ」
「ん、じゃあお邪魔するねー」

ドアが開くと、双子姉妹そろって登場。
…やっぱりな。

「一人でお仕事とはご苦労様だね」
「雑務はいろいろとあるからね」
「他の皆さんは帰ったの?」
「うん」

茉莉花さん、茉莉亜さんとも、そろって近くの椅子に腰掛ける。

夏休み前に知り合ったこの双子、周囲からは美人ともてはやされている人気者だが、その性格は揃って破天荒。
そのキャラに何度振り回されたかわからない。

言動はアレだが成績は2人ともそこそこ優秀で、姫さんや蜜恵さんと同等かそれ以上とか。

…そして、僕にとってこの双子は、今やよき相談相手でもある。

「会長さんとは順調?」
「うん、まあね」

「そっかー、それならよろしいことです」
茉莉花さんがそう言い、茉莉亜さんが隣でうんうんと頷く。

「会長さんってさ、こう言うのは失礼かもしれないけど、メンタルが弱そうな気がするんだ…だから、樹くんがしっかりと傍にいて支えてあげて欲しいなって思うわけよ」
「うん…」

茉莉亜さんの言葉。
確かにそうなのかもしれない…いつも笑顔で前向きで元気な歩さん、しかし、それがたまに、無理して作ってるんじゃないかと思えるような、痛々しい風にも見えるときがあったりするから…

「だからこそ、樹くんの力が必要」
茉莉花さんはそう言って、僕の手に自分の手を伸ばし、そっと握り締める。
優しく、温かい。

「うちらは樹くんを見守る。困ったことがあったらなんでも言ってね」
「力になれることならなんだってするさ」
普段はハチャメチャだけど、今の顔はとても頼もしい、そう思わせる。
この双子と友達になれて、本当によかった。

………………
2人が黙って、僕を見つめる。

「…どうしたの?」
「いや、なんかさ、樹くん、あの夏よりも逞しくなったなって思って」
「そうかな?そんなに期間は経ってないと思うよ」
「それでも、変わったと思うな、樹くんは」

…そういう言葉を聞くと、嬉しい反面、ちょっと恥ずかしい。

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