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生徒会日和。
官能リレー小説 - 学園物

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生徒会日和。 157

「今日は、その、大丈夫な…だったんだよね?」
「うん」
僕に抱きついたまま、歩さんは頷いた。

「樹との赤ちゃんは確かに欲しいけど、今じゃ早過ぎるもん」
歩さんは悪戯っぽく笑う。
それももっともなことだ。

…しばらく、抱き合いながら過ごす。
すると…

下の階で、何かガチャガチャと物音がする。
「えっ…お客さん?」
「う、ううん…ママが帰ってきたんだと思う…」

「え…っ、お母さん!」

歩さんと付き合ってるとは言え、流石に二人とも裸でいる今のままの姿はマズイ。
そして、部屋の中は明らかに「さっきまでヤってました」な
風に荒れてしまっている…

「歩、帰って来てるのー?」
下から歩さんを呼ぶ声が聞こえてくる。

「う、うん!」
歩さんはそれだけ言って、ベッドから飛び起き、バタバタと脱ぎ散らかした服を探す。
僕も一緒になって下着を探し、歩さんに手渡す。

「ふふ、そんなに慌てなくっていいわよ〜」
歩さんのお母さんはドタバタする僕たちを諭すように言う。


取り敢えず、服は着た。
ぐちゃぐちゃなベッドは掛け布団で隠した。
何とか体裁を整えるのとほぼ同時に、部屋のドアが開いた。

「そんなにバタバタしな…って、お客さんも来てたのね。」
歩さんにそっくりな顔が廊下から部屋を覗く。
(歩さんって、お母さん似なんだ…)

「う、うん…」
「あ…あの、はじめまして。穂積樹と言います。歩さんにはいつもお世話になってます。」
「あらあら、ご丁寧にどうも〜。歩の母です。こちらこそ、歩がお世話になって…」
お互いにペコリと頭を下げて挨拶を交わす。

「折角来て下さったのに、お茶の一つも出さないで…ごめんなさいね。ちょっと待ってて。」
そう言って、お母さんは部屋から出て行き、階段を降りようとしたが、ふと立ち止まり再びドアから顔を覗かせた。

「歩〜、彼氏さんとお盛んなのは良い事だし、ママも応援するけど、『順番』だけは守りなさいよ〜。」
「マ、ママっ!」
「えっ…!」
互いに顔を真っ赤にして、すっとんきょうな声を上げる。

「歩の顔に『付いて』るわよ。ちゃんと拭いときなさいねー。」

そう言って鼻歌を歌いながら、歩さんのお母さんは下へと降りていった。

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