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生徒会日和。
官能リレー小説 - 学園物

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生徒会日和。 144

「じゃあ真希、また5時間目ね〜」
「はいはい、お楽しみなさい…どうせならサボっちゃっても構わないわよ〜」

歩さんは僕の手を引いて駆け出す。
それを見送る真希さん…いや何するんですか、ってかされるんですか。

…やってきたのは屋上だった。
最近、歩さんと屋上って多いなぁ…これで3度目か。

空は曇り。雨の降る気配はない。天気予報ではこれから回復傾向だといっていたはずだ。

流石にもうすぐ昼休みも終わる時間となると、僕らの他には誰もいないようだ。
歩さんは僕の手を掴んだまま、奥の方へ歩いていく。

「あ、と…歩さ…歩?」
思わずさん付けで呼び掛けようとして、言い直す。

そして、歩さんは漸く立ち止まり、僕の胸に顔を埋めて抱きついてきた。
僕は一応周りを確認した。
ここなら、屋上の入り口からは見えない。
僕は彼女に答えて、そっと抱きしめた。


「ねぇ…私…変なのかな」
落ち着いたのか、歩さんはゆっくりと話し始めた。

「ん…何がですか?」
彼女が何に悩んでいるのか、皆目検討もつかなかった。
「昨日から…樹に抱かれてから…ずっと樹の事ばかり考えちゃうの…今までなら、こんなこと無かったのに。」
「歩…」
僕は彼女の頭を撫でながら、彼女の声を聞く。

遠くで昼休みの終わりを告げるチャイムが聞こえる。
真希さんの言う通り、五時間目の授業はサボりになりそうだ。



「気にしなくていい…歩が僕のことを思ってくれているのが、僕はすごく嬉しいから」
「樹…」
顔を上げる歩さん。
瞳がウルウルして、今にも泣き出しそうな表情だ。

「そんな顔しないで…僕は歩の笑顔が好きですから…」

「樹っ…んっ…」

僕は歩さんの唇に自分のを重ねた。
彼女の小さく、ぽってりとした唇を堪能する。

「んっ、ふっ…ん…」
僕は舌で歩さんの口先を刺激すると、歩さんはそれに答えて少しずつ口を開け、僕の舌を受け入れた。
互いの舌を絡め合い、唾液を交換し合う深いキスは初めてだった。

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