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生徒会日和。
官能リレー小説 - 学園物

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生徒会日和。 141

夕暮れが廊下を照らす。
さすがに残っている生徒は僕ら以外にいないのか、どこもかしこもシーンと静まり返っていた。

生徒会室も薄暗かった。
自分の荷物を持って、そそくさと後にする。

何事もなく靴箱のところまでたどり着き、歩さんとはここで別れるはず…だった。

「…っ……ぁっ…」
どこからか聞こえてくる、押し殺したような声。

「あっ…」

どちらからともなく目を合わせ、お互いに頬を赤らめた。
僕達はその音の正体に心当たりが合った。
まさに少し前、僕らは「ソレ」をしていたのだから…

「流石に…邪魔しちゃ可哀想だね。」
「えぇ…静かに出ましょう」

歩さんの手を握り、僕らは学校を後にした。

すっかり暗くなった通学路を僕らは歩く。
昨日と変わらない見慣れた風景な筈なのに、隣に好きな人がいるだけで、なんだか新鮮に見える。
恋をするって、こう言うことなんだろうか。

そんな僕の想い人は…僕以上に浮かれているみたいだ。
そのはしゃぎっぷりは、逆にこっちが恥ずかしくなるほどだ。

子供っぽい顔も好きだ。
大人っぽくて、凛とした顔も、また好きだ。

一緒にいて、楽しいから、大好きなんだ。
そんな人と、そういう関係になった。

「樹くん」
「はい、なんでしょう」
「これから、よろしくね」

月明かりの下で、また唇を重ねあうのだった。

「はい…ずっと歩さんのそばにいます…」
僕は歩さんの小さな身体を優しく抱き締めながらそう答えた。
「ありがとう…二人でもっと色々な事して、思い出一杯作ろうね♪」

歩さんと二人なら、これからの生活がもっと楽しくなるにちがいない。
そんな様子を想像すると、自然と僕の顔も綻んでくる。

「そうだ…良かったらでいいんだけど…私のおねだり、聞いてくれないかな?」
「ん、おねだりですか。僕に出来る事であれば。」

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