生徒会日和。 113
スタスタ歩いて自分の部屋に消えていく亜里沙さん。
これから刀のお手入れでしょうか。
「亜里沙ちゃんはストイックだからねぇ」
小坂井(姉)の一言。
まあ、あれは一種の修行僧のようなもんだからなぁ。
亜里沙さんのカバンを見たけど、あの中に水着が入っているとは思えなかったし。
己の道に邪魔なものは不要、ということか。
亜里沙さんの整った控えめボディを包む水着はどんなだろう。
「折角の海なのになぁ…。」
「誤解のないように言っておくが、私とて夏に海へ来れば水着ぐらい用意している。」
「え?あっはい?」
「そもそも場所を取る様な荷物でもなかろうに。」
僕がボヤいた所へ、亜里沙さんは廊下から言い返して来る。
その返答内容からして布地面積が狭いって事なんでしょうか。
明日も祐くんと稽古らしく、日頃色々突っかかってるけど何だかんだで仲良しと取れなくもない。
きっと明日は浜辺に水着姿で『アハハハ待てぇ〜?』ってやるんだろうな、刀振り回して。
『…ククク…長良…明日こそが年貢の納め時ぞ…』
ああ良かったね祐くん、君にもフラグが立ったんじゃないかな。
…さて、時間もあることだし、やれるうちに宿題も終わらせておこう。
そう思ったのは僕だけではないようで、早紀さんや姫さんも自分の部屋にこもっていく。
「あ、樹くんもなんだ」
僕を追うように部屋に入ってきたのは今日のルームメイト、蜜恵さん。
「一緒にやろうか」
「ありがとう、その方が捗るかも」
さぁお勉強の時間だよ?とばかり蜜恵さんは僕の対面に座る。
それこそ僕の文字通り対面に座ってフガフガモゴ息苦しい。
ちょうど蜜恵さんの豊満な膨らみが僕の顔を甘酸っぱい匂いで包み込むムガムガフグ。
両腕は首に両脚は腰に絡み付きオフオフムハ苦しいったらありゃしない。
ってちょっと待てやこれ同じ『対面で座る』にしても、僕の膝上に乗っかって抱きつく体勢、というか『対面座位』だろモムモムプハ。
「蜜恵さん?流石に僕も怒るよ?」
「や〜だな〜!冗談半分だよっ?」
と、蜜恵さんが今度こそテーブルの対面に座る。
ていうか止めなかったら宿題そっちのけでオッ始める気だったんだろうな。
冗談半分の残り半分は本気って事だし蜜恵さんはそういう人だ。
まだ僕はその気じゃなかったからアレだけど、これでもしスイッチが入ったら最後、襲って犯してゲフンゲフン。
…全く、僕がケダモノだったら蜜恵さん、貴女タダじゃ済みませんよ、って…やっぱり期待されてたりするのか。
まあひとまずそれは忘れて宿題に取り組む。
…そういや他の面々は大丈夫なのかねぇ。