PiPi's World 投稿小説

生徒会日和。
官能リレー小説 - 学園物

の最初へ
 9
 11
の最後へ

生徒会日和。 11

「失礼ですが、先輩の名前を教えていただけますか?僕は穂積樹。1年A組です。」
探りを入れるつもりで名前を聞いてみる。
「誉 さとみ。2年C組よ。」
僕の入部した日。全員とお互いに自己紹介する機会があった。
誉先輩は確かに2年生部員の1人にいた。
可愛い声−世の中ではアニメ声とも言うらしいけど−だったのが印象に残ってる。
「行くよっ!たあっ!」
パシン!
パシン!
誉先輩から打ちかかってくるけど、僕はそれを軽くさばいて見せる。誉先輩は大会でも活躍したレギュラーらしいけど、実家での鍛錬に比べれば、このくらいはどうという事は無い。
それにまだ本気を出してるようにも見えない。
「本気で来てください。」
わざと挑発的な口調で僕は言ってみる。
「そ、そんなっ…」
誉先輩は先程に増して勢いを上げてくるが、それでも軽くさばける。
…うーん、身体はまだ鈍ってはいなかったな。
自分でも意外なくらい動けていることに驚きを感じる。

「たあっ!このぉっ!」
誉先輩が半ばヤケクソになってきた。
これはこれで可愛い人なんだけど、大丈夫なんだろうか…

そのヤケクソになった攻撃も簡単にかわす。
そこで、誉先輩にスキが出来たのに気付く。
「(ここだ!)」
僕は誉先輩に向かって小手を打つ。
勝負あり。

「ええ〜」
ガックリとうなだれる誉先輩。
「よし!」
久々の練習でうまく行って、嬉しさが吹き出す。
「はい、穂積くんそこまで。ガッツポーズしたら失格だよ」
守山先生が言う。

…おっと、危ない。
そのことを忘れていた。

「穂積くん、すごいね。さすが経験者は違うなぁ」
守山先生が惚れ惚れとした顔で僕を見つめる。
…そんな顔で見つめられたら困ります。
先生、可愛らしい人ですけど。

「やるなー樹」
そこに、聞き覚えのある声が。
…というか、ここにいるはずのない人の声が。

その人は、道着を外してこちらを見る。
「梓さん!?」
様々な部活の助っ人をしてるとは聞いていたが、まさか剣道部にもいたとは…

「梓さん、何故ここに…」
「んー?私、ここにも助っ人で来てるから」
「梓は試合でも大活躍なのよ」
長森さんもそう言う。
梓さんってホント、スポーツ万能なんだなぁ…

SNSでこの小説を紹介

学園物の他のリレー小説

こちらから小説を探す