新しい性活 8
そして、姫野さんは、数日のうちに、寮の風呂を時間を区切って貸し切れるようにしてしまった。
僕がなんとなく思った通り、それを使う人はすぐには現れなかった。
なので、僕は姫野さんに誘われて結果的に最初の、一時間の貸切風呂に入った。
僕と姫野さんはある程度広い脱衣室に入った。鍵をかけようとする僕を姫野さんは止めた。
「沢城さん呼んだんだ」
「そうなんだ…」
僕はほっとしたようながっかりしたような気がした。こんなだだっ広い風呂に2人だけで入るのはなんとなく気まずかったが、また、姫野さんと今度こそ二人きりで風呂に入りたい気持ちもあった。
「こんばんは!」
「あの…こんばんは」
沢城さんは、一人の男子と一緒に現れた。
「クラスメートの山田祐樹君です」
「や、山田です…よろしく、お願いします」
姫野さんは口を沢城さんの耳に近づけて言った。
僕からは、言葉が聞こえた。
「この前一緒に入る話があった人?」
沢城さんは「はい!」と答えた。
「じゃあ、一時間しかないし、入ろうよ」
姫野さんはさっさと脱ぎ始め、沢城さんも続いた。
僕も脱ぎはじめるが、山田君は何かもじもじしているようすだった。
「どうしたの?脱がないの?」
「えっと…」
彼は真っ赤になって下を向いていた。
「山田君、去年まで女子とお風呂入ってたんでしょ」
もうすっかり脱いだ沢城さんが彼に近づいて声をかける。
「そうだけど、中学入ってから、そういうこと普通は無い、って知って、意識しちゃって…」
「今日の主役は、山田君なんだから」
「みんな仲良くだからね」
「恥ずかしい…です」
「いいの、小さくても皮が余ってても、使っていけば成長するからね」
僕は仮性だけど、山田君のはもっと小ぶりで毛も少なめだった。色白で華奢だし、女子には抵抗がなさそうな肉体をしている。
山田君は全裸の二人にベタベタされながら先に浴室に入った。
元々入浴だから僕はある意味ほっとした気分で体を洗う。
「全寮制だからって、抜くチャンスがないって可哀想だもんね」
「恋愛はダメでも、コレはマッサージの一種だし」
僕はぼんやり三人の会話を聞く。
「…そうそう、山田君は精通はあったのかな?」
“抜くチャンス”と言って、相手がまだその準備できているか確認し忘れていたようだった姫野さんが言った。
「はい、六年の時に…そうなんです。1人で抜くにも、こっそり男子トイレとか行かないとなんですよ…」
「沢城さんは、精液みたことある?」
ここからは細かい動きはわからないが、姫野さんは沢城さんに尋ねた。
「ないんです。先輩、前のとき全部飲んじゃうから」