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新しい性活
官能リレー小説 - 学園物

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新しい性活 19

「ああ」
彼女は山田くんか先輩に宛てがえばいいと考えていた。榊さんが背が高くてスタイルもいいのに顔つきは和風美人なので、そっちにばかり目が行ってしまう。
しかし、木南さんは背が低くて地味だけど、ややぽっちゃりしていて、きっと乳房も形より柔らかさ重視でもみ心地も良さそうだ。おまけにお尻や太もももムチムチしている。
「もしもの話だけど、ハチミツやドライイーストがいろんな子の部屋から出てきても無視してね」
「えっ?」
「察してよ、ミードの材料なの。未成年はお酒買えないから、作ってるの」
「知らなかった」
刑務所でも密造酒が存在すると聞いたことがあるけど、この学校でも行われているとは予想もしなかった。
僕は性が娯楽のようになってたけど、他の生徒はそうでもないことを思い出す。
「秘密だから。伝統のレシピが受け継がれてるの」
「きっと先輩は気づいてなさそうだし、泥酔しなかったら問題ないよ」
 木南さんはさらに僕に一歩近づき、さらに小声になった。 
 「それで…お近づきのしるしに、っていうか、秘密を共有した仲間の証に、っていうか…」
 木南さんは指で筒のような形を作って自らの口に持っていった。
 「…一杯どう?」

 「え、あ、うん…」
 酒は、この学校に来る前、仲間内で、ちょっと試したことはある。正直うまいとは思わなかった。
 でも、蜂蜜酒なら、違うかもしれない。しかも、せっかくの木南さんの「お近づきのしるしに」をむげに断るのはすごくもったいないように思った。
 「じゃあ、こっち」
 小声で言う木南さん。僕はついていった。
 階段を登って着いたフロアは、そういえばこれまで一度も来たことが無い場所だった。
いつの間にか山田君は自分の部屋に戻っていったようだ。
榊さんは僕らの後についてきた。
「榊さんも?」
「最初は絢子に誘われたのよ」
「英里奈ちゃんは飲みっぷりいいからね〜」
「その話は人前では止してよね」

榊さんが悪戯っぽい笑顔を見せた。
クールに見えて、なかなか表情豊かなようだ。

 そして僕たちは「木南・ 」という表札の部屋に入っていく。
 「一人部屋なんだね」
 「うん、去年3年の先輩が卒業してから一人」
 「だから結構集まるのにいいんだよ」
 榊さんが補足する。
 冬はこたつになるテーブルの廻りにざぶとんが四つ出ている。しばしば数人で集まっていることが想像された。

 木南さんは早速、瓶とグラスを並べ始める。
 「あの、見回りは大丈夫なの?」
 「種元君のところは見回り何時くらいに通るの?」
 「7時」
 「この辺はもう通り終わった…決まった時間にしか見回り来ないなんてほんとザルだよね」
 「まあ、でも万一のときは『勉強会です』って言えるように、教科書とか置くようにはしてる」
 木南さんはそういってかばんから教科書とノートを取り出してテーブルの端に広げた。
「まあ、その辺はうまくやっておかないとね」
「そう」
木南さんは教科書とノートを開いた横に一本ボトルを置いた。
年季の入ってそうなシロモノだ。

「先輩から代々引き継がれてきたもの」
「そんな歴史があるんだ」
まだ開けてないのに蜂蜜の香りが漂う。

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