スクール・デビル!! 4
ギィ……。正面にあった大きな扉を開く。
扉の隙間からは灯りが漏れる。
「いらっしゃい、正俊くん。映画研究部へようこそ!」
開け放った扉の先から、エリカ先輩の声が響く。
そして、その脇には3人の生徒が、並んで整列していた。
「あ、どうも…」
緊張して声が上擦った。
心なしか顔が赤らんでくるのが分かった。
「さあ遠慮はいらないはぁ。部屋に入って来なさい…」
エリカ先輩の声に促され、毛脚の長い絨毯が敷かれた部屋に足を踏み入れた。
「紹介するわね、先ずは私と同じ3年で副部長の秋月彩音、そしてあなたと同じ2年の和泉結衣、最後にこの子は1年の犬塚雪菜よ」
「初めまして正俊くん」
「よろしくね」
「……よろしくお願いします」
先輩が紹介してくれた三人が挨拶してくれた。
三人とも先輩に負けない位美少女だった。
「……あっ、こちらこそお願いします」
思わず見惚れ反応が遅れたが、俺も挨拶を返した。
みんな限りなく「爆」に近い「巨」と言う胸。
そしてエリカ先輩程でないけど長身・・・
ん?、長身??・・・
ここで俺はある疑問に気づいた。
170cmあるエリカ先輩の目線がかなり上・・・
そもそも俺の身長もそう。
それより低い彼女達の目線が高いってどう言う事???
「ああそうね、言うの忘れてたけど・・・」
まるで俺の疑問を理解したようなタイミングのエリカ先輩の言葉。
「あなた、死んだ時に魂の損傷が酷くてね、随分小さくなったけど問題はないわ」
・・・なんですかそれ?
俺の疑問に答えるかのように彩音先輩が鏡を差し出した。
そこに映っていたのは・・・
小学生に戻ったような俺だった。
「ふえぇっ?!」
これだけ変わって誰もツッコミ無しだったのもエリカ先輩の力なのだろうか・・・
身長も後で測ったら145cm・・・
この中で一番小さい雪菜ちゃんが155cmぐらいだから、それよりも小さい訳だ。
かなり凹んだよ・・・
色々ショック受けた俺に、結衣ちゃんが話しかけてくる。
「正俊くんは最下級の悪魔としてやってもらわなければならない事があります・・・」
割と嫌な予感しかしない・・・
朝、エリカ先輩から聞いたが、男女の悪魔で違いがあって女の方が魔力が強くて上位なのが悪魔社会らしい。
男の悪魔は殆ど魔力を持たないけど、俗に言うパワータイプ。
RPGで出てくるモンスターで魔法使わないけど一撃が痛いみたいな奴と言う感じらしい。
逆に魔力が強くても近接能力が劣る女悪魔にとって、男悪魔はその弱点を補えるよい下僕らしいのだ。
「まぁ、現状の正俊くんはモンスターで言うところのゴブリンとかスライム的な地位だけどね」
・・・それって、RPG初めてレベル1で倒される雑魚ですよね。
レベル低さにまた凹んだ。
そんな俺をクスクスと笑って見る3人の美少女。
「でも大丈夫よ、正俊くんを私たちがレベルアップさせてあげるから」
そう言った彩音先輩がパチンと指を鳴らすと、俺の身体がポンと弾けて服が綺麗さっぱり消え去った。
全裸、マジで全裸にされたよ・・・
びっくりする俺。
俺の皮被りのムスコをいつのまにか裸になってる雪菜ちゃんが握る。