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先生教育委員会
官能リレー小説 - 学園物

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先生教育委員会 5


篠田沙希の双子の片割れ…篠田真希が席に着いているのは妥当なことだが…。

と言うか…。
真希は俺と一緒になってみんなを席に着かせる側にいるはずじゃないのか。

そう思いつつも、そんな事は言い出せない。

言ったとしたら何倍になって反ってくるか、知れた物ではない。

と…まぁそれはさておき。
篠田姉妹の他にも数人の生徒が着席している。

真田もだ。

いつもの真田は気まぐれにフラフラしているが、大抵は俺が言えば席に着いた。
だが今日は既に着席して…ニッコリと俺の方を見つめていた。

「取り敢えず、配付物があるから席に着いてもらえるか?」

配付物がなくても席に着いていて欲しいだがな……。
ついでに、とても普通のことを要求して不満そうな顔するのはやめてくれ。

「進路調査書だ」

「提出はいつですか?」

沙希がスッと手を上げる。
挙手はいいが、目が合っただけで発言を始めるのは良くないな……。

「来週のHRまでに」

サッと下りていく沙希の右手首には赤いゴムが確認できなかった。
沙希は体罰には関心がないみたいだな。
……て言うか、どれだけの生徒が赤いゴムをつけてるんだろう。
教卓に戻ってみても、ブレザーの裾が邪魔だったり机の下に潜り込んだりしていて良く見えないなぁ。

……ん?

バカなっ。
横向いて話しこくってる長谷川の頬杖に、赤いゴムが見えるのは気のせい……だよな?
なんたって、あの長谷川だし……。

「先生?」

「ん、あぁ……すまん」

真希の声に室内探索を止め、連絡事項を伝え始める。

一体何が変わるんだか……。

何ら変わらない生徒達を前に、事務的作業をサッサと終わらせ、教室を後にした。

……かったのに、廊下で沙希に呼び止められる。

「林田先生!何ですかあれは!」

「アレ、と申しますと……?」

何時になってもコイツの目つきには萎縮してしまうな……。
鋭い縁の眼鏡の奥から睨みつけられると、ヒステリックな出来る女みたいだし。

「教え子を舐めるように見るのは止めてくださいっ。不謹慎ですっ」

舐めるってオマエ……赤いゴムが気になっただけだろ?

「誤解だ、誤解っ」

「それに、そんなに明るい色になるなんて聞いてませんっ」

「いや、これは……」

あの店員サンが勝手にだな……。

「ネクタイも曲がってるし……」

そう言いながら視線を下へ向かわせた沙希は、あるところまで来るとバツが悪そうに顔を背けた。

「だから私は反対だったのにっ」

「ん?」

「と、兎に角、生徒を舐め回すのは止めてくださいねっ」

沙希は足早に教室へ戻っていく。

「舐め回してはないんだけどなぁ……」

もちろん、舐め回すように見ていたつもりもないが。
苦笑を噛み殺し、授業準備のために職員室へ足を運んだ。



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