痴女子中学生 アユミ 144
薫くんは今日も眉をハの字にしかめて英語の問題集と格闘中。
「委員長〜」
自力じゃ…ギブって感じで隣に座る千穂ちゃんに泣きを入れてる。
「なによ…ってか何て顔してるの」
千穂ちゃんも薫くんの様子に吹き出しながらも。
出番とばかりにレクチャーを開始してる。
アタシの事となるとライバル心、剥き出し二人だけど。
やっぱ、こと勉強となると…こうなっちゃうだねぇ。
とニマニマとするアタシ。
目の前の微笑ましい光景を見つめた。
して…麻美ちゃんは?
真面目に読書中…ってか読書??
となると、やっぱり問題は麻美ちゃんだよね…
「アサミちゃん…折角みんなが協力するんだから真面目にやろうよ。って言うか宿題終わらないと…わかるよね?」
アタシはエッチが原因でバカになったとかは言われたくないし、言ってほしくない。
少し厳し目に言うと麻美ちゃんも渋々ながら宿題にとりかかる。
「はぁ〜疲れたよ〜」
なんとか真面目に宿題を続けた麻美ちゃんは図書館から出ると同時に両手を高く伸ばす。
「でも、大分進んだでしょ?」
「ホントだね〜、アユミちゃんはエッチだけじゃなくって勉強も教えるの上手なんだね」
「おだてたってダメなんだからね、エッチなご褒美欲しかったら明日からもガンバるんだよ」
「は〜い」
麻美ちゃんは笑いながらおどけてる。
そして宿題もだいぶ進んで。
今日はみんなで読書感想文。
「アサミちゃんは何を読んでるの?」
「我輩はニャンコにゃ!」
アタシの問いに笑顔で答える麻美ちゃん。
右手を顔の横にかかげて軽く握った手を前に曲げて。
『我輩は猫である』……ね。
どうでもいいけど、やたらと可愛いじゃない。
アタシも釣られてニンマリ。
「僕は…」
負けじと薫くんも一冊の本を手にして。
「僕のは『国境の長いトンネルを抜けるとそこはユッキーナ』…チョリ〜ス」
チ…チョリ〜スって。
確かにそれも可愛いけどさぁ。
ってか『雪国』からユッキーナ?。
アタシは呆れながらも、やっぱり笑っちゃう。
「はいはい…本での物ボケも終わり、読書しよ、読書」
おどける二人をヤンワリとたしなめる千穂ちゃん。
やっぱ流石は委員長だ。
でも…。
「委員長…トリは任せた」
とニンマリの麻美ちゃん。
薫くんもワクワクとした感じで千穂ちゃんを見つめてる。
「わっ!わたしぃ!?」
千穂ちゃんってばムチャブリされて、かなりアタフタしてる。
千穂ちゃん…どんなボケをかますの?
アタシも結構、興味津々。