風紀委員会 4
注射器からピンク色の液体が押し出される
「さあ、まずはトモミちゃんから始めたいな、トモミちゃーん、起きてー。」
佐々木は肩をポン、ポンと叩く。
「ん…うわあ!佐々木!」
トモミが目を覚ました。
「さあ、君が記念すべき1人目の風紀委員だよ」
佐々木は強くトモミを押さえつけた。
「や…やめろ!何すんだ!この変態!」
「誉め言葉にしか聞こえないね。さ、痛いのは一瞬だよ」
次の瞬間、トモミの腕に注射器が打ち込まれた。
ピンク色の液体がどんどんトモミの中に流し込まれていく。
「あ…う…何…こ…れ」
「だんだん頭がぼーっとして来たでしょ?」
「トモミ、しっかりして!」
「ちょっとうるさいな…少し黙っててもらおうか」
佐々木はミナミの口にガムテープを無理矢理貼り付けた。
「ミナミちゃん、いいことを教えてあげようか?注射したのは催眠薬だよ。」
(催眠!?そんな…トモミ…目を覚まして)
ミナミの願いも虚しく、トモミの目からは完全に光が消え、トモミは深い催眠状態に落ちていった。
「トモミちゃん、聞こえる?」
「はい…聞こえます」
「今の気分はどう…?気持ちいいよね?」
「ふわふわして…気持ちいい…」
「そう、佐々木先生に全て任せていればもっと気持ちよくなれるんだよ」
「佐々木先生に…全てを…任せる…」
「そうだよ…だから今から言うことを良く聴いて」
「はい…」
「今君の目の前には大きな鏡がある。それには君が映っているよ…」
「アタシが…映ってる…」
「そう。でも今の自分は勉強もできない。大人にも信用されない。社会の底辺。そんな価値の無い自分を見ているとだんだん気持ち悪くなっていくよ」
「アタシ…価値がない…気持ち悪い」