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がくにん
官能リレー小説 - 学園物

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がくにん 52

酸漿の提案に頷く立候補メンバー。これは実力至上主義を意味するために、身体能力ならまず負けは無い影介からすれば願ったり叶ったりと言える。

「では、テニスは明日の体育の時間を使ってセレクションをしましょう。」

双樹も酸漿の提案を借り入れる。かくして三組のメンバー決定方式は決まった。



……一方その頃……


「さぁ、今年も体育祭の季節が来た訳だが我等七組は無論優勝が目標だ!」

昨年の学年優勝を果たした七組は大いに盛り上がりを見せている。
そして黒板の前に立ち、七組を率いるのはサッカー部のエース、小平昇太(コダイラ ショウタ)である。容姿は悪くはなく、学業成績は常に上位四分の一に入っており、クラスメイトからの信頼も厚い。

「まず、予選を通過するには五組にバレーで勝利する事、これだけだ。一組、九組にこの面子でなら負けることはない。最も警戒していた三組だったが、サッカーで相手をする以上、俺が絶対に勝利を掴んでみせる!では、各競技の参加者だが…」

サッカー部員を八人も保有する七組は三組との対戦に危機を抱いてない。
ただ、それ程戦力差があるわけではない。三組にサッカー部のレギュラークラスの人材がもう一人いたなら、勝率は五分になっていただろう。その程度の差だったが、勝利を確信するには十分である。
だが、宗像影介というイレギュラーが現れてしまった。七組はまだその事を知らない。




場面は三組に戻る。

「では次に。…仮に、仮にですけど決勝へ進んだ時の参加種目を決めましょうか」

双樹はテキパキと会議を進行させていくのだが、彼女の上手い言い回しの為か皆、集中して聞いている。
(彼女を学級委員にしたこのクラスメイトの選択に感謝だな…)

黒板に書かれた最終日の種目を眺めながら、影介は思った。

「去年と一緒なので皆、知ってると思いますけど、一応…騎馬戦は全員参加です。それと騎馬戦以外の競技の内、必ず一つは参加して下さいね?大会規定ですから…」

三組の面々は黒板を見て、悩む。綱引き、棒倒し、リレー。綱引きが一番地味なのだが、逆に負けたとしても連帯責任であり、個人が責められる事はない。だが他の競技、特にリレーのアンカーで逆転され、敗北でもしたら相当な屈辱である。
逆を言えばアンカーで逆転できれば、想い人へかなりのアピールができるということだ。

ハイリスクハイリターンではあるがやる価値は十分にある。
影介及び足に自信がある者はこぞってリレーに出たがり、これも酸漿の提案により明日のセレクションにより決めることとなった。



そして次の日……

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