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がくにん
官能リレー小説 - 学園物

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がくにん 49


瑪瑙はそうですかとしか言えず、フラフラと自分の席に着いた。
だがクラスの生徒が皆、瑪瑙のようにおとなしい訳ではなく、この情報を学園全体に広げようと、教室を急いで出て行った者までいた。

(馬鹿な。今の宗像のポテンシャルに勝てるとは思わないが…馬鹿なぁ!)

(四天王もこれでフリーは後、一人。宗像、酸漿、渦紋と際物ばかり……)

(死ねぇ、俺よりモテる奴は皆死ねぇっ!)

地団駄を踏むやら壁に頭を打ちつけるやら暴走する男子に憐れみの視線を向ける女子。
予鈴が鳴った事には誰も気付いていなかった。

児玉『みなさーん。もう始まってますよ〜』

担任の児玉先生の一言で皆が我に返る。

児玉『それじゃ出席とりますね』

かくして、(今のところは)修羅場を避けた影助だった。

そんな彼の様子を表情一つ変えずに見ていた一人の男がいた。

影介もその視線には気付いてはいたが、明確な敵意や悪意を感じなかったのでとりあえず出席点呼に応じる。

「さてさて、体育祭も再来週に近付きましたね〜。各競技の人選を今日一日かけてやれますからしっかり決めましょう!」

先生の言葉を受け、双樹は黒板の前に立って司会となり人選会議を進める事となる。


さて、ここで体育祭の説明だが……

葵坂学園のモットーには

『良き心は健やかなる体から。健やかなる体は良き心から』

というものがある。一言で言うならば『文武両道』。

このモットーからも伺える通り葵坂学園は体育会系の部活動にも力を入れており、中でも剣道部、柔道部を始め近年では双樹が所属するチアリーディング部とサッカー部も県内で優秀な成績を修めている。

古風な雰囲気がありつつも時代に柔軟な対応を見せ、学業以外でも目覚ましい躍進を見せる葵坂学園。これも愛染理事長を筆頭とした役員執行部の有能さがなせる業である。

この様に運動面においても力を入れている葵坂学園においては体育祭は一大イベントであり、生徒が一年の中で特に盛り上がる瞬間でもある。

具体的に体育祭は三日間に渡り行われる。

まず一組から十組まであるクラスを半分のグルーブに分け、その後総当たり戦としてリーグ戦を行う。
競技は

・サッカー(男のみ)
・テニス(女のみ)
・バスケット
・バレー
(バスケットとバレーは前後半で男から女へチェンジする)

の四競技である。これが事前に選択され、振り分けられた競技で他のクラスと競う。
具体的に影介がいる三組は一組とテニス、五組とバスケット、七組とサッカー、九組とバレーで対戦、と言った具合である。

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