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がくにん
官能リレー小説 - 学園物

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がくにん 48


鈴の音色のような声にクラスの男子達の視線が移る。転校初日に絶大な人気を得たクラスの純正大和撫子、鼎瑪瑙である。

「影介様、おはようござ……」

影介に挨拶をしようとして固まる瑪瑙。そこには任務の時と何ら変わらない姿の影介がいるからである。

(な、何故!?影介様が本当の御姿を!?)

混乱する瑪瑙の瞳に影介の隣で寄り添うように近くに座る双樹が映る。影介も双樹が近くにいる事を嫌がらず、むしろ自分から受け入れている雰囲気すら出ている。



(もしや、影介様の恋人……そうでなければ、本当の姿を曝す辻褄が合いません)

そう思い、瑪瑙は気落ちするが、すぐに自分を奮い立たせ、言い聞かせた。

(ですが、私とて影介様をお慕いする身。あの方が影介様の伴侶になると言うのなら、私はあの方に聞かなければなりませんね。影介様に対する愛情が本当かどうかを、そして、【宗像】というのがどういう名なのかを、それを知って尚、影介様を好きでいられるかを……)

瑪瑙がそう決意したが、生憎人目が多い為、直ぐには聞き出す事は出来ない。

故に、聞くのは放課後か昼休みの時に聞いてみようと思い至った。

しかしまぁ、あの状況を省みるに、昼休みの時に落ち着いて話し合う事なんて出来そうにない為、必然的に前者になるだろうけど。

取り敢えず、聞かれては拙い事は省いて、影介達に付き合っているのか聞いてみようと思い、その二人に近寄った。




「影介様…おはようございます。…?、こちらの女性はどなたですか?」

瑪瑙はさも双樹の存在に今、気付いたかのように尋ねたが、クラスに入ってから双樹をずっと凝視してた事には気付いていない。

「おはよう、瑪瑙。彼女は逢坂双樹。」

「初めまして、鼎瑪瑙さん。私、クラス委員をしていますので分からない事があったら気軽に尋ねて下さいね」

昨日はなんやかんやで挨拶が出来なかったため双樹は微笑みを浮かべ、自己紹介をする。

(ぅ……美しい。やはり影介様と恋仲なのだろうか?)

二人の雰囲気で理解はできたのが、瑪瑙として嬉しくない展開のため認められない。
瑪瑙は意を決して影介に尋ねた。

「お、お二人は……その…恋仲なのでしょうか?」

「ん?瑪瑙…」

「そうです!付き合ってます!愛し合っていますっ!」

影介の言葉を遮り、双樹はクラス中に聞こえるくらい大きな声で瑪瑙の問いに答えた。

その言葉に瑪瑙だけでなく、クラス全体がショックを受けていた。
もしかしたら、いや見ればわかるのだが、いざ明言されるとその衝撃は半端ではない。

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