がくにん 41
やがて双樹も自分に襲い来る感覚が痛みなのか快楽なのか判らなくなったその瞬間、影介の一際強い打ち込みが双樹に与えられた
「あっ、くうぅっっ!!」
その刺激に双樹が悶えると同時に内壁が影介を強く締め付ける。
「うぅっ!!」
影介は駆け上がる射精感を感じ取ると素早く双樹の中から自身を引き抜く。
間一髪。影介は生命の源を双樹の腹部に噴き出させる。
「「はぁ……はっ、はぁっ……」」
互いの呼吸がシンクロする中で影介は双樹の横に倒れ込むように寝そべる。
隣にいる双樹に目をやると、視線が合う。
どちらともなく微笑むと体を寄せて抱きしめ合い、影介と双樹は自然と唇を重ねていた……。
「まだヒリヒリします……」
双樹は自身の下腹部を摩りながらそう言う。
「ごめん……やっぱり最後はもっと優しくすべきだったよね……」
どこか申し訳ない気持ちになって影介はそう答える。
……あのあと汗だらけ液だらけとなってしまったので影介は双樹に部屋に備え付けてある風呂に入る事を勧めた。
影介は双樹が出てからと考えていたが、当の双樹が少し、いやかなり恥ずかしそうに顔を真っ赤にしつつ何か良いたげにそわそわしていた。
影介は双樹の体に何かあったのかと心配そうに言葉を待ったが、双樹は聞こえるギリギリの声で
「一緒に……入りませんか?」
と言ったのである。
余程恥ずかしかったのか、本日最高級の赤面を見せる双樹。
一方の影介も大胆な提案に驚きつつも、双樹の反則的なまでの可愛らしさについついOKを出してしまったのだ……。
そして体を洗い終わった二人はこうして同じ湯舟に浸かっているのである。
普通なら二人が余裕で浸かれる風呂なんぞ学生寮には無いし、普通の生徒寮の風呂は当然もっと狭い。
しかし、任務を任せている理事長が『プライベートな空間ではリラックスしてもらいたいから』という気遣いで普通の生徒が利用するよりも大きい部屋を影介に与えた。
最初は一人で浸かるにはやたら広く感じた風呂だが、今ではその広さのおかげでこうして双樹と同じ湯舟に浸かれている。
影介は自身の胸に背中を預けている双樹を見つつ、恵理の気遣いに遅まきながら感謝した。
「影介君……どうしたんですか?」
さっきから何も言わない影介に不安を感じて双樹はそう尋ねる。