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がくにん
官能リレー小説 - 学園物

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がくにん 15


(彼女の名前はドロシー。珠久の秘書兼ボディーガードだ。しかし社長があの性格だから、相当苦労してるだろう。時々、放浪癖がある社長を探しに俺の所にも来るんだが…ぶっちゃけすっげー図々しい)

「来てたよ。さっきまで一緒だったけどな…そこで別れたぞ?」

「マジ?くっそ〜…あの馬鹿社長はフラフラと…」

「ったく、首輪でも着けとけよ?もう帰るような事、言ってたから一旦、会社に戻ってみろよ…」

「ああ、そうするわ。じゃな!」

ドロシーは窓を開け、飛び出そうとした。

「ちょっと待て!ドアから出ろ、ドアから!」

「んだよ、忍のクセに情緒がねぇっつーか、真面目っつーか…」

「なんとでも…俺は普通に暮らしたいだけだ。六階の窓から飛び降りる女と知り合いだとは思われたくない」

「はいはい…ゴスロリ着た可愛い女の子と知り合いってだけで十分、目立ってるけどな…」

ドロシーは部屋のドアノブに手をかけ、思い出したように言う。

「あっ、エロDVDをベッドの下に隠すってベタ過ぎるだろ?」

「帰れっ!」

ドロシーの捨て台詞に腹立ちながらも、任務を優先させることにした。押し入れから小型の双眼鏡を取り出し、寮の屋上へと向かう。

「さて……屋上にやって来たけど、こういうのは覗きみたいであんまり気がすすまんなぁ……まぁ、四の五の言っていられないか……」

影一が覗きみたいと言うが、「みたい」ではなくまんま覗きだが、護衛対象の安全を護るのが今回の任務だ。

故に、覗きと感じながらも、今回ばかりは仕方がない。

そして、その影介は嫌々ながらも監視を始めた。

すると、其処には今から風呂に入る為か、服を脱いでいる最中だった。

「ブホッ!」

見ていた影介は思わず吹いた。




「ま、まじかよ!?それより随分とアダルティな下着を身に付けてるんだな……」

純粋無垢な彼女を見ていた分、清楚な白い系統の下着かと思いきや、意外や意外、彼女の下着は少女の枠を越えた大人の色気を醸し出す黒の下着だった。

「す、すげぇ……って、違うだろ俺!!?」

仕事を忘れ、彼女の姿に思わず見とれてしまった影介だが、仕事中という事を思い出し、我に返り、己のしたことに自らを叱咤した。

そんな事をしている間にも、彼女は下着に手を掛けていた。



「や、や、やばいって……落ち着け俺、色即是空、空即是色、煩悩退散、喝!!!」

影介は己を戒めながら、双眼鏡を置いて、双樹の部屋から視線を逸らした。

「ふぅ、しばらく、監視は出来ないか……」

双樹が湯浴み中の為、今は外から監視するワケにも行かずその場に寝転がり夜空を見上げた。

「それにしても、風が心地いいなぁ……このままウトウトしてしまいそうだ……」

影介はしばらくボーっとしていると、誰かが屋上にやってくる微かな足音と気配を感じた。

影介は慌てて屋上の扉から死角となる物影へ隠れた。

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