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香港国際学園〜第二部〜二章
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園〜第二部〜二章 50

と言うか…A組刀機とは直接に合った。

昼下がりのカフェテラス…一見すれば美少女の優雅な一時…
理緒と刀機は勿論初対面である。
別にリーグ戦の途中に他のクラスとの交流を止める校則は無い…勿論、拳と拳で語り合う交流であってもだ。
拳の交流は派手にやると流石に風紀委員の手入れがあるが、基本野放しである。
ましてや話し合いなら誰も止めはしない。
「ふむ…F組の御大将自らなんの用かな?」
相変わらず見た目だけ美少女で、中身は限りなくオッサンな刀機が湯飲みを置きながら言う。

カフェテラスで湯飲みに玉露はミスマッチだが、彼女にそんな感覚は無い。
「貴女を…漢と見込んでのお話があります…」
オッサン…もとい男らしい刀機にこう切り出したら、刀機としても聞かざるを得ない。
「ふむ…漢と見込まれてなら話しを聞かねばな…それで何か?」
理緒は紙を刀機の目の前にスッと出す。
それは、F組のメンバー表だった。
「私は、遺恨無く私闘を終えたいのです…だからこそ、私達のメンバーは隠しません」
彼女の言葉に暫く考える刀機…

鎹保を始めとした情報屋、彼らに小銭を掴ませて(一応色々と許容範囲で)仕入れた内容と一致する。
言葉額面通りに受け取るなら、彼女はA組で言う所、金大地に近い人種か。

気になるのは『遺恨無く』というキーワードである、彼女の策略どうこうではない…A組の光と影…遺恨、というよりも確実に『何かやってくれちゃう』奴らである(特に影の方)。
意図の読めぬ情報漏洩を行う天宮を疑うとかどうこう以前に、である。

出せば揉める!出れば揉める!(たいてい影の方)
そんな奴らである。

天宮は紙片の内容を刀機が読み終えたと見るや、そいつを灰皿に…居酒屋の紙マッチを片手で擦り、炎を重ね、場末の娼婦が如く吹き消した。

「どう取ってくれても構わない…但し私の言葉に嘘はない。」
天宮はその残り火で、ゴールデンバットを一服点ける。
「フン、まるで…どっち付かずの『蝙蝠』の様な物言いよ…。」
刀機もしんせいを咥えるが、所詮スーパーのチラシに走り書きした代物、火口が届く前に燃え尽きた。

天宮は気を利かせ、自分の加えたヤツで火種を移す。
「噂の『ふたつ星』出すなといってるんじゃない、露骨な敵対関係の選手は好ましくない…と言ってるだけにょろ?」
ふざけた口調の舐め腐った物言いに、一瞬、疑いに眉をしかめる刀機だったが…その瞳に虚偽はなしと悟り、再び普段のしかめっ面に戻る。
「フン!勝手にやらせて貰う!」
「ぶっちゃけアンタんとこと、因縁ないしネ〜?」

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