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香港国際学園〜第二部〜二章
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園〜第二部〜二章 89

一秒でも早く、この冗談としか思えない調教を通り越したヨゴレな状況から解放されるキッカケを待っていた華奈美としては、彼が神に見えた事だろう。


そして何か言いかけていたルーファスとしては、ああ僕ってやっぱ主役適正薄いのね?という落胆を隠せなかったが、ジャップの非道を窘める事が出来るのなら、この東欧の紳士に任せておこうと口をつぐむ。

「試合の場にそのような『汚物』を持ち込むとはどういうつもりだ?」

言葉を紡いだヴィンセントの指差す先、人間椅子、栗原華奈美。

「ふもっふ?(汚物?)」

人間椅子となっている華奈美がふもふもと抗議するが声にならない。

そんな華奈美に座っている光樹の隣で、ヴィンセントの物言いに腹を立てたらしい影汰が小さく肩を震わせた。

…ああ影汰くん栗原さんも含めて自分に付いて来てくれる女の子を傷付けられたら許せないんだ、ビシッと言い返すつもりなんだ、僕も見習わないとなぁ…

光樹がそこに痺れる憧れるぅとなった影汰が声高らかに夜の貴族へ反論の句を告げる。

「うちの華奈美を汚物とは失礼なっ!うちの華奈美はどこに出しても恥ずかしくない…!」
「では何だ豚か?蛆虫か?」

自分の為に(背中の上で)反論する影汰の姿に、華奈美は『むきゅう〜ん』とボールギャグの下で唸り耳まで真っ赤になっていた。

「…淫乱そのもの雌犬ビッチです。」
「そうか、謝罪しよう、失礼した。」


光樹と影汰が尻を下ろしているその下で、凄まじい飛沫の散る音が響いた、スタジアムに鼻血を撒き散らす栗原華奈美であった。

…え〜とコレ怒ってんの?それとも喜んでんの?なんか栗原さんって属性としては雪菜ちゃんに近いようだけど、喜怒哀楽のツボがわかんないなぁ?…

そんな具合で困惑を隠せない光樹だったが、今度は影汰がヴィンセントに対して物言いをしていた。

「ヴィンセント君こそスタジアムに『幼女』を連れ込んでどういう積もりですか?」
「貴様の目は節穴か、私の日傘を預けるに値する主が幼女に見えるとでも言うのか?」



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